【ハイキュー】隣のクラスの星海くん。【星海光来】

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『またしても！決めて見せた星海光来ィー！！その姿は正に"小さな巨人"！』

「へぇ〜、凄いじゃんうちのバレー部。」
「ね。」



思わず携帯を操作する手が止まる。画面越しでも伝わるくらいの興奮と熱狂、県で一番大きな体育館からの中継映像に映る同級生達はその渦のど真ん中にいた。

鴎台とかかれた白と水色っぽいユニフォームを身にまとって、コート内を前へ後ろへ上へ下へ。あ、下へは行かないか。とにかくせわしなく動き回っている。私達の高校である鴎台の男子バレー部は今IH予選を戦っているらしかった。


中でも目立っているのが、先程から何点も決めて実況に何度も名前を呼ばれている星海光来くんだ。確か隣のクラスの人だった気がする。それから昼神くん、彼は1年のとき同じクラスだった人だ。



「何でもユース候補に選ばれるんじゃないかって話だよ、星海くんって。」
「え、そんな凄い人なの？」



「よー知らんけど。」と友達は何処か他人事にコップのジュースを飲み干した。私は私でへぇ〜、なんて何ともいえない感情を口から出して消化する。



「暇になってきたし外行こうよ。買い物いこ！」
「お、いいね！」



お互いが暇だった休日。外へ行くのは面倒だからと家で遊ぶことにしたのに結局はこうなる、女の子ってそんなものだ。楽しみを前にすれば少し興味を持ったこともころっと忘れてしまう。

そんな風に、テレビが消えるのと同時にバレー部のことは私の記憶の隅に追いやられた。





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