GO･クロスト 変わらない二人 ページ28
｢帰れ。｣
｢お前が帰れ。｣
恐れていたことが起こってしまった。
激化する戦いに順応するかのように、主にレジスタンスのメンバーが雷門イレブンの特訓の様子を見に来ることは度々あった。
そして、いずれ来るとは予想はしていたが、とうとうこの二人が久しぶりに顔を合わせることとなってしまったことに、そしてこの場に片方を止めるものが不在であるという事実に、鬼道は頭を抱えていた。
｢大体お前、なんで指導するのにスーツ着てきてるんだよ。帝国じゃねぇんですけどー佐久間クーン？｣
｢マジでお前ムカつくな。その煽り顔やめろ殴りたくなる。｣
｢女の子には手ぇ上げられないってか？ふーん？お前私の事女の子扱いしてるんだ？｣
｢冗談はその頭ん中だけにしろよ御剣。｣
双方目がマジである。
一触即発の冷戦状態がかれこれ数分、現雷門イレブンの少年少女達はその光景を目の当たりにしながらポカン、と状況についていけていなかった。
そんな中好奇心に勝てなかったのか、おず、と片手を上げながら松風が意を決して、2人を自分達より知っているであろう鬼道に訊ねた。
｢……あ、あの、鬼道さん…あの二人って、仲悪いんですか？｣
｢見ての通りな。いつからかは分からないが、少なくとも、俺があの二人の組み合わせを初めて見た時からああだった。｣
｢ええ……?｣
先導者の少女のまだ見ぬの新たな一面と、帝国サッカー部コーチの思わぬ一面を同時に知った雷門イレブン一同は、さらに驚愕した。
何故ならどちらも、彼等にとっては冷静、大人びた(片方はれっきとした大人なのだが)という言葉を連想するような人物であったからだ。
それが今はどうだ、まるで子供の喧嘩(片方はれっきとした子供である)のようなやり取りを見せている。
｢成長したのは図体だけなんじゃないの？大人気ないぞ24歳。｣
｢言ってろ万年恋愛拗らせ脳。｣
｢ほざいてろクーデレメイド。｣
｢ば、お前それは……!!｣
携帯のボタンをカチカチと押し、とある画像を佐久間に見せつける御剣。
それを見た途端、佐久間の表情、動作が全て固まった。
｢いいのかな?あんま私に生意気な口聞くとこれ、無差別にバラすぞ?｣
｢卑怯だぞ……!!ていうか何でそれまだ残ってるんだよ……!!｣
｢え、だって思った以上に可愛くできたから。｣
｢今すぐ消せ!!｣
｢……風丸、頼む今だけでいいから来てくれ…｣
鬼道の切実な祈りは誰に届くでもなく、静かに霧散していったのだった。
･
風丸(保護者)の偉大さ。
オリオン 梅月に贈る→←もしも御剣さんがサーヴァントだったら(設定だけ投げるという)
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弓女雅零(プロフ) - こっちにも来ちゃいました(笑)やっぱりこの小説好きですっ！！ (2019年2月25日 17時) (
レス) id: fc748f73ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - リアトさん» リアトさん、はじめまして！コメントありがとうごさいます！ご指摘ありがとうございます！確認次第訂正いたします！ (2019年2月15日 20時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
リアト(プロフ) - こんばんは。いつも展開をドキドキしながら読ませて頂いてます。ところで誤字報告を少し。>「確かに何人か俺にチョコらしきものを私に来た女子がいた。」これは「渡し」ではないかと思いまして報告させて頂きました。次話、お待ちしております。 (2019年2月15日 20時) (レス) id: 809030045e (このIDを非表示/違反報告)
七瀬真昼 - 分かりました！！というか返信してくれてありがとうございます！毎回毎回ご丁寧に…。私だったら返信しないまま放置ですよ多分。そういえばふと思ったんですが、次のイナオリで子文くんの正体が明らかになりますよね！見当ついてるけど…ゆきさんは分かりますよね！ (2019年1月27日 17時) (レス) id: 60ce0b2030 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 七瀬真昼さん» 七瀬さんコメントありがとうございます！リクエスト、大変ありがたいお話なのですが、私事で大変申し訳ないのですが、モチベの関係で受け付けてないんですよ…本当にごめんなさい…でもバレンタインのお話は元々書く予定でしたので、そちらの方を是非見て頂ければ… (2019年1月27日 17時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2018年12月17日 23時
