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ぐい、と肩を掴まれ後方に引っ張られる。
突然のことにバランスが崩れ、引っ張られた方向に体が倒れる。
地面に尻を強かに叩きつける衝撃を覚悟して目を瞑ったが、不思議と衝撃はやってこない。どころか、何故か体制がこれ以上低くならない。
｢……？｣
｢おやおや、これは……ふふ。｣
私が何がなんだかわからないまま呆然としてる中、アフロディが揶揄うような微笑みを作りながらこちらを見ている。正確には、私よりやや後ろを見ている。
私も彼に倣い後ろに目をやると、アフロディに鋭い目を向けている風丸がそこにいた。
｢……こいつは
｢ふうん、随分、彼女を知っているような口振りだね。｣
｢お前よりはな。｣
｢…風丸、何ムキになってるんだ？｣
こんなにあからさまに不機嫌そうな顔をしているのを見るのは初めてだ。
肩を掴んでいる手が僅かに緩み、目線が合う。
本人も無意識的だったのか、はっと目の覚めたような表情をしていた。
｢……どうやら、僕は一役買ってしまったみたいだ。今日はここまでにしておこう。でも、覚えておいて御剣さん、キミはいずれ僕らの元へ迎える。｣
｢……進化を諦めたようなつまらない連中とつるむ気はない。人間であることの有難みを弁えないお前達になんて絶対ついて行かない。｣
穏やかな笑みの裏にちらりと見えた冷たいもの。
背をなぞられたかのようなゾワゾワとした感覚に、一瞬ビクリと肩が跳ねた。これは、神に対する畏怖というものだろうか。錯覚なのは承知の上だが、そういう風に思えてしまう、そんなオーラを彼は持ち合わせていた。
嵐のように気まぐれに現れ、立ち去って行ったアフロディの立っていた場所を呆然と見つめていると、何やら周りからの目線がやけに痛い。
｢……二人とも、仲がいいのは構わないが、見せつけるのはその辺にしておけ。｣
鬼道の冷静な声でようやく気づいた。
そうだ、風丸に肩を掴まれたままだった。
思わず顔を見合わせると、何故か徐々に頬に赤みが差していく風丸は、唐突にバッと手を前に出し、私を押しのけた。
その反動でかえって体制が良くなり、前に一二歩進む程度で、倒れはしなかった。
｢わ、悪い!!つい、咄嗟のことだったから……!!｣
｢？なんで謝るんだよ。私が困ってるの見兼ねて助けてくれたんだろ？ありがとう、正直助かった。｣
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弓女雅零(プロフ) - こっちにも来ちゃいました(笑)やっぱりこの小説好きですっ！！ (2019年2月25日 17時) (
レス) id: fc748f73ac (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - リアトさん» リアトさん、はじめまして！コメントありがとうごさいます！ご指摘ありがとうございます！確認次第訂正いたします！ (2019年2月15日 20時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
リアト(プロフ) - こんばんは。いつも展開をドキドキしながら読ませて頂いてます。ところで誤字報告を少し。>「確かに何人か俺にチョコらしきものを私に来た女子がいた。」これは「渡し」ではないかと思いまして報告させて頂きました。次話、お待ちしております。 (2019年2月15日 20時) (レス) id: 809030045e (このIDを非表示/違反報告)
七瀬真昼 - 分かりました！！というか返信してくれてありがとうございます！毎回毎回ご丁寧に…。私だったら返信しないまま放置ですよ多分。そういえばふと思ったんですが、次のイナオリで子文くんの正体が明らかになりますよね！見当ついてるけど…ゆきさんは分かりますよね！ (2019年1月27日 17時) (レス) id: 60ce0b2030 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 七瀬真昼さん» 七瀬さんコメントありがとうございます！リクエスト、大変ありがたいお話なのですが、私事で大変申し訳ないのですが、モチベの関係で受け付けてないんですよ…本当にごめんなさい…でもバレンタインのお話は元々書く予定でしたので、そちらの方を是非見て頂ければ… (2019年1月27日 17時) (レス) id: a67af18030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2018年12月17日 23時
