きっと息をやめるまで 2【RKRN】 (ページ19)

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そこからみんなは委員会についての話を始めた。

忍術学園では委員会活動がさかんにおこなわれている。

委員会は全部で9つ。

会計委員会、作法委員会、図書委員会、体育委員会、保健委員会、用具委員会、生物委員会、火薬委員会、学級委員長委員会が存在している。

忍たまたちはいずれかの委員会に必ず所属しなくてはいけないらしい。

保健委員のみんなは、暗い表情で各委員会に組まれている予算が毎回少なくて大変なんだ、と愚痴をこぼした。

予算なんてものがあるのだと私はまた驚いた。

それもまた、きっと将来忍者になる彼らに何かしらの形で役に立つのだろう。

同じくらいの歳の子が、忍者を目指して寮へ入り勉強をし、組織を作って生活している。
それは私の知らない世界だった。

他にも、食堂があるだとか裏山があるだとか、学園長さんが仲良くしている和尚さんのいるお寺があるだとか、そんな話を聞いた。

一通り話し終わったのか、会話が落ち着くと乱太郎くんはなんだか物足りなさそうな顔をした。

｢言葉で伝えるだけじゃなくて、Aさんに直接見てもらいながら説明したいですね｣

｢忍術学園の案内ってこと？｣

乱太郎くんの方を見ながら伏木蔵くんが言う。

｢いいね！案内！｣
数馬くんが笑う。

(忍術学園の案内、か…)

今までの話もここを出るヒントが得られるかもしれないと思って聞いていたが、学園の中を見て回れるのは良いかもしれない。

直接見ることで、もっと早く解決方法が見つけることができるかも＿＿たとえば、抜け道を見つけるとか。

私はいつの間にか自分の分のご飯を完食していた事に気がついて、手にしている空のお茶碗をお盆へと戻した。

｢そうだね、Aちゃんの身体が回復したら案内しようか。もちろん、Aちゃんがよければだけど｣

伊作さんは私の方を見て、どうかな？と訊く。

｢はい。是非お願いしたいです｣

私は笑顔で答えた。