５匹 ページ7
▽壱音▽
いつのまにか気を失っていた様で、目を開けると知らないところに居た。
ここ、どこだろう…
記憶を辿って必死で思い出す。
そうだ、見つかって連れていかれたんだ。
ふと横を見ると琴音も起きていた。
「あれ、起きたんだ」
首を上げて周りを見ていると、声がした。
驚いて声がした方を見ると、少し離れたところに俺らを連れてきた人が居た。
「君達、普通の狐じゃないでしょ？」
いきなり言われて、声がしたときより驚いた。
喋れないからそんなこと聞かれても困るけど…
なんでばれた？
まだ人間だとばれた訳じゃないけど…
考えている間も、その人は目を逸らさずじっと見てくる。
『琴音、刀取り返せないかな』
『俺も思ったけど…無理だと思う。遠いから』
刀は、部屋の隅の方に置かれていて取れる場所ではない。
刀の方をずっと見ていたら、その人は刀を取って来た。
「君達のでしょ？」
と言いながら目の前に置いてきた。
『これはもう、普通の狐のふりをするのは無理なんじゃ…』
『仕方ないかな、これは。』
刀がないと人間に戻れないし話せないし。
正体をばらすことを覚悟した俺と琴音は、置かれた刀に向かって歩いた。
そして、両手(今は前足)で刀に触れた。
耳と尾が生えたまま、人間の大きさに戻る。
「やっぱりね。普通の狐な訳ないと思ったよ」
狐の耳まで消えて人間姿になった俺らを見て、その人はそう言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 33人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
如斗＆如夜(プロフ) - ルクシアさん» わざわざコメントありがと！それはよかったです(*´ω｀*) (2015年12月4日 19時) (
レス) id: f7ad757df7 (このIDを非表示/違反報告)
ルクシア(プロフ) - 狐設定…かわいい…。 (2015年12月4日 18時) (レス) id: 97658bd2e9 (このIDを非表示/違反報告)
如斗＆如夜(プロフ) - 帆紀香さん» 千景格好いいのは認めます←途中から好きになるときもありますよねww頑張ります！ (2015年7月29日 7時) (レス) id: 461fa8ac11 (このIDを非表示/違反報告)
帆紀香(プロフ) - 如斗＆如夜さん» あぁ、いますよねそういうキャラｗたまにｗ私も最初はちい様あんまりだったんですけど、何故か最近めっちゃ好きなんですよ←応援してます!! (2015年7月29日 0時) (レス) id: 56f18e81c6 (このIDを非表示/違反報告)
如斗＆如夜(プロフ) - 帆紀香さん» コメントありがとうございます！本当ですか！？めっちゃ嬉しいですっ歳ちゃんいいですよね！千景は嫌いじゃないんですけどん゛ーって感じです(笑)更新頑張ります！是非見させてもらいます！ (2015年7月29日 0時) (レス) id: 461fa8ac11 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
