9話 ページ11
杉元目線
鍋を食べ終わり、片付けしながら寝床の準備をする
すると隣に座っていた颯真が小瓶から液体を出して顔やらに塗り始めていた
白石:伊集院何塗ってるの〜?
A:ん?…あぁ、椿油だ
寒いところにいると乾燥しやすくてな、毎夜塗ってるんだ
白石:女子かよ
A:乾燥すると痛かったり痒くなったりするんだよ、特に肘と膝の裏側とか
それで寝れないから塗るんだよ
そう言いながら上着の袖や軍袴の裾を巻くって、肘の内側と膝裏を塗っていた
そういや旅順の際も天幕で他の奴らより痒がってたりしてたな
良く耐えたものだ
杉元:…ん?
颯真の椿油の匂いに嗅ぐ
昔何処かで嗅いだことのある匂い
いつこの匂い嗅いだっけ?
梅ちゃんではないのは確かだ
……まったく思い出せん
A:杉元
杉元:…ん、何?
A:近い、もう少しで平手打ちするところだったぞ
自分から近づいてたのに気づかなかった
声かけられなかったら、颯真の肌に自分の鼻が当たってた
杉元:あ、ごめんな
A:ん
白石:そんな近づいちゃって〜、杉元って男色家?
杉元:ちげぇよ
白石:仲が良いのは構わないけどよ、俺が起きてる時に致そうとすんなよ?
杉元:んなことするかよ
A:するわけないだろう
そんな飢えてねぇよ
黙々と寝る支度をしていると、アシﾘパさんが戻ってきた
椿油の匂いに気づいたのか、辺りを嗅ぎ始め、匂いの元となってる伊集院に近づいていく
ｱｼﾘﾊﾟ:ｽﾝｽﾝ…颯真いい匂いするな
優しい匂いだ、落ち着く
A:そう言われるとありがたいね
颯真は嬉しそうに話し、自身の荷物に仕舞い始める
するとアシﾘパさんは何を思ったのか、足音を殺して颯真の背中へと向かうと突然抱きついた
A:うぉ
杉元:あ"っ!?
白石:あ〜らら、くっついちゃって
ｱｼﾘﾊﾟ:やっぱりいい匂いだ、このまま寝れそうだ
にしても伊集院は細いな、明日いっぱい食べさせてやるからな
A:くすぐったいよアシﾘパ
それなりに食べてるって
杉元:……ﾌｯ
アシﾘパさんに好き勝手まさぐられる颯真
いつもだったらアシﾘパさんに危害を加えたり、近づく野郎がいれば手を出す俺
アシﾘパさんからちょっかいかけられるなどの逆の場合でも受けた相手に手を出すが、どうも颯真相手だとその気にならない
颯真が無害であるから?
少し違う気がする
寧ろ2人が戯れるところをこのまま見てたいと思っている俺がいた
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見守るセミ - え待って尊い。1日で読んでしもた。あ、どうも名乗り遅れました、見守るセミです。腐も夢も大好物です。推しは、杉元ニシパ、尾形ニシパ、月島ニシパ、宇佐美ニシパでござんす。無理せず楽しんで作成して下さい、更新お待ちしております。ｱﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬ (4月27日 19時) (
レス) @page13 id: 6201ff5e9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華蓮 | 作成日時：2024年1月24日 17時
