【文スト】文豪さん、反応記録帳。七冊目

＊彼が貴女に「自分が浮気をしたらどうする？と聞くと、「貴方の目の前で死ぬ」と無表情で云った ページ1

「貴方の目の前で死ぬ」


中島敦
「自分で聞いておいてなんですけど、絶対に浮気しない自信があります」
すぱっと云い切る彼に、本当？と詰め寄ってみる。
「…だって、一生僕が守るって決めた人ですから」
普段は照れて絶対に言わないことをスラスラと口にする。


太宰治
「…心中に誘うのも入る？」
当たり前でしょ、と眉をひそめて言い返す貴女。
「美しい人を見ると心中に誘いたくなるのさ、」
「でも、私が君と一緒に死んでしまうのは、あまりに勿体ない」
だから、貴女は誘わないし、入水しない。


国木田独歩
「嗚呼、勝手に決めておけ」
「絶対にさせないからな」
貴女の頬を片手で掴むと、荒々しく接吻する。
驚いて声も出ない貴女と、みるみる顔を赤くする彼。
「…ｯ忘れろ」


福沢諭吉
「そうか…肝に銘じておく」
「Aを死なせる訳にはいかないからな」
そう云って、貴女の手を引き歩き出す。
『ど、何処へ行くんですか』
「貴君を笑顔に出来そうな場所だ」


江戸川乱歩
「僕も、君が浮気したら一生トラウマになる死に方をしてあげる」
悪戯っ子の笑顔を浮かべる彼。
「…な〜んてね、君以外に目を向けることなんて絶対に無いから」


綾辻行人
「ほう、死んだとて何になる」
煙管から煙が宙に放たれていく。
「…というのは冗談だ」
軽く笑みを浮かべると背後の窓を開ける。
＿貴女に死なれてはひとたまりも無いから。

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