賑やか、楽しいヒーロー達と。【流星隊】

１８：自由奔放流星隊 ページ18

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…お祭りに着きました。

さっそく私の予想通り、一年生三人組はどこかへ消えてしまった。(翠くんは被害者)

そして奏汰先輩は今、金魚すくいの屋台の前で
すくわずにジッと見つめている。

屋台のおじさんめちゃくちゃ困ってる…



「奏汰は何をしている？」

「金魚見てんじゃないですか？」

「あぁ、あいつ魚介類大好きだったな…☆」



そして不思議な点が一つ。

M沢C秋先輩が騒がない！！！



「守沢先輩」

「うむ？」

「先輩って意外とお祭りで騒がないタイプだったんですね」



私がわざとらしくそう言うと、何故か真面目な
顔になった先輩は腕を組みこう言った。



「まだまだ俺も子供、騒ぎたいのはやまやまだ
がな」

「じゃあなんで」

「このメンバーで行くと目を離してはいけない
危機感があるからだ…☆」



……なるほど。

それしか言葉が出てこない。

確かにわかるかもしれない。今だって奏汰先輩
金魚すくいの水に飛び込もうとして屋台のおじさんから止められてるし。



「それはそうとA」

「なんですか？」

「お前、少し前に『皆のこと名前で呼ぶ』って言ってたな？それはいいが、なぜ俺だけ名字なのかと」



ポケットに手を突っ込み視線をそらす先輩。

そういえば私、彼だけ『守沢先輩』だ…

気にしてたのかな、と思うといつもうるさい先輩が可愛く見えてくる。



「…千秋、先輩」

「先輩なんかいらん！軽々しく千秋と呼べ！」

「じゃあせめて千秋さんで」



柔らかい笑顔を作り『千秋さん』と呼べば、
心底嬉しそうに『どうした！？』と聞き返してくる先輩を見て、やっぱりまだ高校生なんだと改めて感じた。

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