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五振目「鍛刀部屋」 ページ7

鶴「っはは、随分と手荒い歓迎だなぁ」

?「…!?鶴丸殿…!?何故…!!」

ふわりと揺れる水色の髪

鶴丸が受け止める刃を見る

あれは…

粟田口吉光の打った太刀…

貴「一期…一振…?」

一期「…!人間…、何故、何故その人間をこの本丸へ入れようとしているのです!もう私達は人間なんて…!!」

鶴「まぁ落ち着け、この娘は俺達には何もしない、ただ鍛刀部屋を貸してやってくれないか?」

一期「お断り致します、人間と同じ空間に居る事すら虫唾が走る、何もしない?そんな言葉今更どう信じろと仰るのですか」

両者1歩も譲らぬ鍔迫り合いが続く

鶴丸がちらり、と目線を私へ向ける

そしてまた目の前の相手へ目線を戻すと

鶴「そうか…出来れば穏便に済ませたかったんだがなぁ、一期、君がそんなに頑ななら致し方ないな」

そういうと鶴丸は自信を握る手に力を込め振り払い一期一振の握る刀を後方へと弾き飛ばす

鶴「っ君!こっちだ!」

鶴丸が私の手を引いて走り出す

後ろからは待て、という制止の声

しかし当然私も鶴丸も止まる事無く走る

鶴「此処だ!早く入れ!!」

鶴丸が少し乱雑に私を開いた障子の部屋の奥へと投げる様にして押す。

そしてまたそのすぐ後に響く金属の音

駄目だ、やっぱりこんなの駄目だ、私は鶴丸の服を思い切り引っ張り後退させ、障子を閉め、結界を張る

暫くは結界を破ろうと攻撃する音が鳴り響いたが、不可能だとわかったのか、攻撃音は止み、障子の前から人影が消えた。

鶴「…はぁ、君なぁ、あまり無茶しないでくれ」

貴「それはこっちの台詞です…!めちゃくちゃ本気だったじゃないですか!何が本気では斬りかかれないだろう、ですか!!」

鶴「いやー、そう思ってたんだがな、事は俺が思ってる以上に厄介だったみたいだな!」

ははは、と笑う鶴丸、いや笑い事じゃない、全然笑い事じゃ無いからね

鶴「っと、それより、早く直してやらないと手遅れになってしまうぞ?」

はっ、と我に返り小袋の中身の破片を見る

言われてみれば、砕けて尚輝いていたその輝きは損なわれ段々と燻る様な濁った物になっている様だった

早く、早く直さなければ、と思い破片をそっと取り出してふと思う

貴「直す…って、どうやって直すの…?」

こ「審神者様!そういう時のこのこんのすけでございますよ!破壊された刀剣の直し方をお教え致します!」

ボンッと音を立てていつの間にか消えていたこんのすけが再度姿を現した。

六振目「いざ、刀剣修復」→←四振目「いざ、本丸内へ」



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作者名:蝉時雨 | 作成日時:2019年9月15日 15時

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