第10話 笑顔 ページ12
今日は卒業式だ。
オレは、いつも通りに朝から人知を尽くす。
そして、スーツを着た
まだ幼い子供である俺がスーツを着ても、大人に近づいた気なんかしなかった。
そんな俺達の中、
いつもは着ないような、
綺麗な金糸銀糸で飾られた朱色の着物
少し紫がかった紺に小さな桜が刺繍されてる袴
腰までかかるオレンジの髪を結い一つに纏めたAがいた。
同い年であるはずの幼馴染の彼女は、
一人だけ俺らを置いて大人のような雰囲気を纏っていた。
どうやら、告白されているらしく、これで6人目だ。
すると、Aはまるで面倒だいうように深いため息を吐く、
コイツは本当に不思議なのだよ。
こういう物事に頓着というものが無いに等しいのはあるかも知れないが、
この前言ってたという我が儘が、
「帝光中学校の制服を着たくないです。」だ。
まったく理解できない。
「何故中学は私服で登校するのだよ!いい加減に答えろ!」
何度目か分からない質問だ。
「制服が嫌だからです。何度も言ってるでしょう?
真ちゃんは此処まで物分りが悪かったですか?」
しつこいと言う様な目に、少し傷つくが
最近Aは言葉に容赦が無い。
まぁ、それは本当に信頼している人だけである事が分かった。
嬉しいが、俺の他に紫原という奴も信頼しているという事だ、
嬉しい事だが素直に喜べない。
______俺のほうが、長く一緒にいるのに。
俺が難しい顔をしていると・・・
・
・
__________Aがふいに口元を綻ばせた。
その瞬間、
オレの時は止まった気がした、
桜のように美しく
夢のように儚く
目を離したら消えてしまいそうなほど脆くみえたAに。
「Aが、笑ってるのだよ」
としか言えなかった。
Aは「・・・えっ?」とだけ口にして、
元の無表情に戻ってしまった。
___あの一瞬の笑顔は、完全に俺の心を奪った。
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ハムスター(プロフ) - 雪ノ姫さん» 了解☆これからよろしくヾ(=^▽^=)ノ (2013年10月17日 19時) (携帯から) (レス) id: 8951343a17 (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ姫(プロフ) - ハムスターさん» それじゃあハムさんで!(`・ω・´)こちらもタメでいいです! (2013年10月17日 6時) (レス) id: 86d570a1af (このIDを非表示/違反報告)
ハムスター(プロフ) - 雪ノ姫さん» こちらこそ!あと呼び捨て&タメでOKです/// (2013年10月16日 15時) (携帯から) (レス) id: 8951343a17 (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ姫(プロフ) - ハムスターさん» 有難う御座います!友希大歓迎です!宜しくお願いします!!仲良くしてください! (2013年10月16日 12時) (レス) id: 86d570a1af (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ姫(プロフ) - 絢季さん» 楽しんで頂けて幸いです!更新頑張ります! (2013年10月16日 11時) (レス) id: 86d570a1af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪ノ姫 | 作成日時:2013年8月5日 22時