自由人 6 ページ8
ピンクの髪の人と黒いわかめみたいな髪の人が吹いた。
盛大に。
いやなんでよ。
私の目の前の茶髪の人は、逆に驚いた顔をしている。
………え、まさか自分のこと誰でも知ってると思ってた?
………それって……
『……自分に、とても自信を持っているお方なんですね!』
尊敬するわ〜。私にはできない。うん。
?「……え。」
『いや、私自分のこと全員に知られてるとか思える自信ありませんもん!
あなたすごい人ですね!見習います!』
名前覚えとこう。
よく見ると、ジャージに小さく縫われていた。
「及川」?えーっと……
『「およかわ」先輩ですね!覚えておきます!
じゃっ!さようなら!』
スルッと腕から抜けだし、大きく手を振る。
不思議な出会いだった……(しんみり)
・
NO side
花巻、松川、共に爆笑している。
及川は唖然。
岩泉は哀れみの目を及川に向けている。
四人しかいないのにカオスの状況である。
花巻「やっぱあいつでいいんじゃね?
及川のこと知らないみたいだしさ。」
松川「及川目当てで入ってくるよりかは何百倍もマシだわ。な、岩泉?」
岩泉「ああ……俺も同意なんだが、及川がなんて言うか……」
三人の間に沈黙が走る。
すると、及川がゆっくり振り返った。
及川「………三人共。」
「「「…………」」」
ごくりと唾を飲み、及川の次の言葉を待つ。
及川「……あの子すっっっごい気に入った!
絶対マネージャーになってもらおう!」
花巻「よっしゃ!」
松川「全会一致だな。」
岩泉「お前ら、勧誘はいいがほどほどにしとけよ。」
「「「わかってるって!」」」
初めて四人の意見が一致した瞬間。
その原因は、全てAにあった。
こうして一ノ瀬Aは、毎朝バレー部の皆に追われる身となったのだった。
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作者名:紺野いろは | 作成日時:2016年12月26日 18時