自由人 44 ページ46
そのあといろいろあって、菅さんとの帰り道。
『ていうか、なんで菅さん日向の家にいたんですか?』
菅原「ああ……日向がテストで赤点とっちゃったらしくてさ。
それで追試の勉強教えてたんだべ。」
『なるほど………ってえ?
じゃあ合宿は……?』
菅原「遅れるけど、うちの後輩がなんとかしてくれるんだと。」
『おお……すごいっすね。』
菅原「Aは?テストどうだった?」
『赤点は逃れましたよ。』
菅原「だと思った。総合点は?」
『詳しくは言いませんが、学年一位です。』
菅さんには、心置きなく順位を言える。
だって、
菅原「今回も一位とれたんだべな!
頑張った頑張った。」
こうやって、褒めて頭を撫でてくれるから。
お母さんみたいなことをしてくれる菅さんに、思わず頬が緩む。
なんだかふわふわした気持ちのまま歩いていると、あっという間に家に着いた。
『荷物ありがとうございました。
…………合宿、楽しみですね!』
菅原「明日………というより、今日の27時からだな。
寝坊するなよ〜。」
『しませんよ!……………多分。』
菅原「そういうのフラグって言う……」
『もう何も言わないでくださいお願いします。』
私が慌てて止めると、菅さんは楽しそうに笑った。
『……じゃ、次は東京で会いましょう。
さよなら!』
手を掲げると、笑顔で振り返してくれた。
………よし、準備開始じゃ!
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作者名:紺野いろは | 作成日時:2016年12月26日 18時