自由人 33 ページ35
テストが終わって土日も過ぎ、今日は月曜日。
憂鬱な気持ちで、学校の門をくぐった。
上履きに履き替え、教室に荷物を置いてまた教室を出た。
少し進んだ先に、広いおどり場がある。
一年から三年の全校生徒のテストの順位が、そこに張り出されている。
総合点順位の一年生の紙を見てみる。
右端に、私の名前があった。
つまり、一年総合一位。
もちろん、努力が実ったと思うと嬉しい。
………けど。
教科別の国語の紙を見ると、私は右から二番目に書かれていた。
一番はいのり。
悔しさよりも、それよりも。
周りの声が、胸に突き刺さった。
「うわ、皆川さんかわいそう!
あの化け物の一ノ瀬さん越しちゃったじゃん!」
「プレッシャーかかるだろうなぁ……」
化け物ってなんだよ。
先に人にプレッシャーかけたのはどっちだよ。
嫌な感情が、心を埋め尽くす。
無言で、その場から走り去った。
ああ…………
________憂鬱だ。
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作者名:紺野いろは | 作成日時:2016年12月26日 18時