自由人 11 ページ13
『どいてくださーい！
文句はどうぞ及川先輩に！』
及川「なんで俺！？」
私と及川先輩の距離、約3m。
学校狭いから隠れられない。
人多い。
もう捕まるしか手段がない。
別に捕まるしかないんなら、それでもいい。
でも、ここ(三年生の教室の前)では絶対に捕まりたくない！
ていうか女子がいるところだったら本当に無理！
次の日からもう………あかんわ。
追いかけられてるだけでも視線が痛いんだよ！
だからせめて人気のない所に………！
ｸﾞｲｯ
『うあっ！？』
及川「はい捕まえた♪」
捕まったあああ！
しかもいっぱい人がいる！
女子からの目線痛い！
………最悪だ。
もう諦めよう……
『大人しくするんで離してください……』
及川「えー、本当に？怪しいなぁ。」
『本当ですから！いい加減腕を解いてください！』
今の状況を言いましょう。
後ろから抱きしめられてる。両腕で。
いやん照れる(真顔)
………って、んなこたどうでもいいんだよ。
早く抜けたい。
でもここで抵抗したらまた怪しまれる。
どうすりゃいいんじゃ。
そのまま抱きしめられていると、及川先輩が私の耳元に口を寄せた。
及川「バレー部のマネージャーになってくれるなら、離してあげてもいいよ？」
『あ、ならこのままでいいっす。』
及川「早っ！？」
天秤にかけたら一瞬で答え決まった。
それに、私にはわかる。
……岩泉先輩がこちらに向かって来ていることを！
岩泉「おいクソ川ああああ！てめぇ勧誘でもほどほどにしろっつったろーが！！」
及川「いやあああ待って岩ちゃん！これにはわけが……」
岩泉「問答無用だボケェ！」
及川「ギャーーーーッ！」
………ふっ。(ドヤァ)
及川先輩が私から離れたのを見計らい、その場を去ろうとした。
花巻「はいはいちょっと待ちましょーねー？」
松川「こそこそ逃げんのやめよーねー？」
……まだ敵がいた。
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作者名：紺野いろは
| 作成日時：2016年12月26日 18時
