【テニプリ】演劇少女と天才少年【越前リョーマ】2

六十八話 ページ32

士「な、なによ」




貴「いい加減にしやがれ」





周りなんてどうでもいい




さすがに私でもキレるわ




役者として




演劇部として




演劇ファンとして




一人の人間として





貴「あんたが主人公とか笑わせないでよ。無理にきまってるでしょ？」




士「なっ！？」




貴「そもそもあんたの演技力クソじゃん。棒立ち多いし、演出聞かないし」




士「はぁ？ちゃんと聞いてるわよ」




貴「じゃあ今までの演出覚えてる？」




士「え、えぇ」




貴「じゃあ、Ｐ10のセリフ何回指定された？」




士「Ｐ10？」




貴「覚えてるんでしょ？言えよ」




士「えっと…」




貴「『あんたなんてぼっちがお似合いよ！！』を計5回…じゃない？部長」




佑「あぁ。そこだな」




士「な、直してるじゃない！！！」




貴「本当に？イントネーションの変更してないじゃん。それにさ、棒立ち。
　 キャラつかめてないでしょ？」




士「つかめてるわよ！！」




貴「つかめてないから。設定豊富の主人公がやりやすいんじゃないの？」




士「！？」




貴「サブキャラは設定があまり凝ってないから自分で考えていく。
　 主人公はその席あの軸。ある程度は決まってるものやりやすいわ」




士「そ、そんなこと思ってないわ！！」




貴「じゃあこのキャラ出来るはずでしょ？出来てないじゃない」




士「う…」




貴「…あのさ。本当にいい加減にしてよ。あんたのせいで大事な時間無くなってんだよ？
　 わかってんの？」




士「…なによ！！後輩が先輩に向かって！！！」





ーダンっー




貴「今は後輩先輩関係ねーだろ！！！！！」




士「ひっ」




貴「今は役者として話してんだよ！！変な言いがかりつけんじゃねーよ！！！
　 あんな！！あんたはやりたくないかもしんねーが、やりたいやつだっていんだよ！！
　 それぐらいわかってろよ！！おまえは選ばれたんだよ！！それに責任持て！！！
　 責任持てねーなら辞めろ！！！！！」





そういってシーンとなり




士本は泣き目だ




でも謝る気はない




自分の中ですべて正論だから




そして士本は講堂から出て行った

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