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色々一気に来て涙が落ちる寸前、心配するような感情をずっと向けてくれていたとりまるが汗だくで私の前に現れた。
、走ってきてくれたんだ。
烏丸「大丈夫か?あの人に何言われた?どんな感情むけられた?」
お昼ご飯のこととか、影浦先輩に会いに行く約束とか、何も言えずに逃げちゃったこととか、そういうのを怒るんじゃなくて、それら全部を後にして私の心配をしてくれる。
その事にまた泣きそうになって。
「だい、じょうぶ、」
烏丸「…」
「っ〜、じゃない、こわ、かっ、た…」
私が渾身の力で出した虚勢の「大丈夫」をとりまるは何も言わずに黙っているから、全てが見透かされているように感じてしまって。
そんなことはないって、とりまるは私のことを心配してるので頭いっぱいなことは分かってるのに、そんな気がして、ついに本音をぶちまけ、私は泣きだした。
烏丸「もう大丈夫。俺が、お前を守る。」
私を抱きしめる形で背中をさすりながらそういうとりまるの声はすごく優しくて、とても安心できる声だった。
それからずっと私は泣いた。
怖かった、嫌だった、気持ち悪かった、痛かった、辛かった。全部流しきる勢いで泣いた。
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作者名:四希 | 作成日時:2022年1月5日 23時