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41.血筋 ページ44

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リクオをおぶって、屋根上を緩やかに駆ける。


まだ日は落ちてないけど、人に見つかることはないだろう。


………多分。



「ねぇ…お姉ちゃん」


「んー?」


「僕って…人間なのかなぁ…?」


「急にどうしたよ」


「うん…」



ちらりと視線を向ければ、暗い表情のリクオ。


やっぱり何かあったか…?


…ここは聞かない方がいいかもな…



「まぁ…ばぁちゃんも若菜さんも人間だし。」


「だよね!」


「でも、ジジイの血が混じってるから、妖怪でもあるよ。ま、四分の一だけど。」


「…四分の一も…!?」


「うん」



一瞬、嬉しそうな顔をしたものの、妖怪の血が四分の一入っていることで、再び肩を落とす。


この2日くらいで、リクオの中の妖怪の株がガタ落ちだなぁ…。


これが反抗期ってヤツか?



「そんなに気落ちすんなよ。私なんか、人間の血は薄くなりすぎて殆ど無いんだから」


「そうなの?」


「うん」



父さんの”ぬらりひょんの血”と”母さんの血が”混ざった結果、ばぁちゃんの人間の血が殆ど消えてしまった。


だから、私には”人間の姿”って言うものが無い。


代わりに、今の”母さんの血寄りの姿”があるんだけど。



「リクオ、妖怪ってのは、お前が思ってる程悪いヤツでもないんだよ。
だから、自分の血を否定するような事はあまり言わないでくれ」


「…お姉ちゃん…」



リクオにそんなつもりが無いのはわかってるけど、妖怪の血を否定されると、ジジイやその血を受け継いでる私達まで否定されているようで少し悲しいんだよな。


妖怪は嫌いでもいい。でも、自分の血は否定して欲しくない。


矛盾しまくりだな。


なんて考えていると、首にまわったリクオの手に力がこもった。



「…リクオは、頭がいいねぇ…。」


「…そうかなぁ」


「あぁ。私はお前に嘘はつかない」



クククと喉の奥です笑えば、リクオも小さく笑ってくれた。


それからしばらく他愛の無い話をして、本家の庭に降りたった。









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漫画返ってきました!!


番外編のリクエストは随時募集中です!

番外編:幼き日よ→←40.握った手の大きさに



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楸ヒナタ(プロフ) - 李桜さん» 面白いなんて…!ありがとうございます!嬉しい限りです!!これからもよろしくお願いします! (2016年2月1日 17時) (レス) id: 5a9f26663b (このIDを非表示/違反報告)
李桜 - 小説面白いッス!私も文才あったらなァ〜 (2016年2月1日 0時) (レス) id: 888568db42 (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - ゆーなさん» ミツカッタ…。行動が早いっすね。 (2015年9月14日 21時) (レス) id: 5a9f26663b (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな - ミツケタ...... 。 これかな?これだよね? (2015年9月14日 21時) (レス) id: be54fb8e5e (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - 飛鳥さん» うわぁ!そんな事言ってもらえるなんて…凄い嬉しいです!!コメント、ありがとうございます!! (2015年8月14日 22時) (レス) id: 5a9f26663b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楸 ヒナタ | 作成日時:2015年6月14日 17時

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