探偵社の戦闘系女子 (ページ6)

今日:6 hit、昨日:8 hit、合計:21,454 hit

1-5 ページ6

＊

国「それで社長、どのようなご判断を？」

社長の方に体をむけ、国木田さんが判断を委ねる

福「太宰に一任する」

太「お任せください」

社長の言葉に、太宰さんが返事をする
社長は、私の方に歩いてきた

福「里見、今日くらい休んでもよかったのだぞ」

『いえ、大丈夫です
　祖母からの遺言なので』

福「そうか」

無理はするなよ、と頭をポンとして社長室に帰っていった

？「ちょっと待ってください、太宰さん
　それじゃあ、僕に紹介する仕事って…」

太「合格だそうだよ
　武装探偵社にようこそ、中島敦くん」

中島敦と呼ばれた少年の目の前に、ナオちゃんが腕を組んだまま歩いていくから自然と私達も引っ張られる

ﾅｵﾐ「おめでとうございます！」

谷「お役に立ててよかったです」

『これからよろしくね』

敦「いやいやいや！
　こんな無茶で物騒な職場、僕には無理ですよ！」

私達の言葉を聞いて、ありえないとばかりに呟く

太「皆を助ける為に爆弾に覆い被さるなんて、なかなかできることじゃない」

ﾅｵﾐ「そうですよ、ナオミ感動しちゃいました！」

太「君なら大丈夫だ」

とりあえず座ろう、と言うことになり、それぞれ近くにあった椅子に座る

太「でもまぁ、君が断るなら無理強(むりじ)いは出来ない
　しかしそうなると、私は君の今後が心配でならない
　まずは社員寮を引き払わなくてはならなくなるし、君のように特に此れといった特技もなく、しかも友達も知り合いもいない者が仕事を探すのはさぞかし大変だ
　それに君は、お尋ね者の “虎” だからなぁ」

「虎」を強調して脅す太宰さんに、中島さんは怯えた表情になる

太「それが知れたら、善くて馘(くび)、悪ければ捕まって射殺だろうな」

敦「しゃ、射殺！？」

太「この探偵社なら、話は別だけど」

にや、と悪戯っ子のように笑う

敦「それってつまり」

顔を顰(しか)めて、すごい変な表情になる

ﾅｵﾐ「よろしくお願いしますわ、敦さん
　ねー、お兄様！」

『ナオちゃん、首絞まってるから！』

国「規則は守れよ、小僧」

太「じゃ、そう言うことで」

敦「そんな…」

中島さんは、有り得ないと言いたげに太宰さんを見つめてた

＊