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秒針のカチ、カチ、という音だけが響く

少しして、意味が分かった
少年の入社試験か、これ
国木田さんが持ってるあれは多分起爆スイッチ
ナオちゃんの後ろにある机の上に乗ってるのは、爆弾

状況から考えるに、潤くんが爆弾魔でナオちゃんが人質、太宰さんと国木田さんでジャンケンでもして国木田さんが負けたので潤くんを拘束したのだろう

入社試験に合格したら、社長が居る(はず)
しかし、社長が居ないという事は、少年はまだ試験に合格してないという事

此の状況で、私のやる事は一つ


『あら、やっとこの時が来たのね!』


悪ノリしかないでしょう!


『潤くんがいつまで経っても来ないから、私すっかり忘れ去られてるのかと思ってたわ!
 この異能力者の集団の中で仕事をするのはとても嫌だったのよ
 でも、これで私の両親の無念を晴らせるわね!』


太宰さんが吃驚(びっくり)したような表情で私を見つめてる

どうしよう、とても楽しい


?「む、無念って…?」


アシメの少年が恐る恐る口を開く


『私の両親はこの探偵社の奴等に殺されたのよ
 事故じゃないわ、目の前で殺されたのを見たもの
 だから、私が両親の代わりに探偵社を潰すのよ』


国木田さんの前に行き、微笑(ほほえ)んで手を出す


『国木田さん、その起爆スイッチくださる?』

国「何故俺がお前にやると思った?」


凄い怪訝そうな表情で私を見てくる
この人、頭堅いから理解出来てなさそう


『そうなりますよね、分かってましたけど』


国木田さんの腕を掴んで、勢いよく引っ張る
軽く床から浮いた国木田さんの下から潤くんが出てきて、背負い投げをする


谷「Aちゃん!」


直ぐに私のやろうとしてる事を理解してくれた潤くんが、国木田さんを捕まえて私にスイッチを投げる


『ありがとう、潤くん』


チラ、と事務員さん達のいる方を見てみる
事務員さんは皆私が何をするのかわかったのか、納得した表情で私を見てる

分かるの早過ぎない?


?「……本当にご両親はそれを望んでいるの?
  それは君の思い込みだったりしない?」


すごい痛いところを突いてくるね、この人



1-3→←1 或る爆弾



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作者名:せな | 作成日時:2020年12月23日 19時

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