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扉の向こうから、国木田さんの怒鳴(どな)り声と何かを叩く音、太宰さんの声が聞こえる中、「それで、依頼のお話なのですが」と話を続けた女性に潤くんが「ア、ハイ」と片言で返す

この状態で普通に続けられるの凄い…


「実は、我が社のビルヂングの裏手に、最近良からぬ(やから)(たむろ)しているようなのです」

谷「良からぬ輩、とは…?」

襤褸(ぼろ)(まと)った連中のようです
 中には聞き慣れない、異国の言葉を話す者も居るとか」


ガチャと聞こえた後に、「其奴(そいつ)は」と声が聞こえた
其方(そちら)を見ると、国木田さんが資料室から出てきたところだった
その後ろで、太宰さんが床に倒れているのが見えた


国「密輸業者の(たぐい)だろう
  軍警が(いく)ら取り締まってもフナムシの様に湧いてくる
  公安都市の宿業(しゅくごう)だな」

「えぇ、無法の輩という証拠さえあれば、軍警に掛け合えます
 ですから…」


女性が国木田さんを見上げながら云う
その意図に気づいた国木田さんが「“現場を見張って証拠を掴め” か…」と呟いて、敦くんを見た


国「小僧」

敦「え?」

国「お前が行け」


其れを聞いた敦くんは、声をひっくり返しながら「えぇ!?」と叫んだ


国「(ただ)見張るだけの簡単な仕事だ
  それに密輸業者は、大抵逃げ足だけが取り柄の無害な連中だ
  お前の初仕事には丁度いい」


不安そうに「でも…」と云う敦くんに、国木田さんは「谷崎」と潤くんに声をかけた


国「一緒に行ってやれ」


それを聞いたナオちゃんが、「兄様が行くなら、ナオミも着いて行きますわー!」と嬉しそうに潤くんに抱きついた

だからナオちゃん、そこ首、潤くんの首が絞まってる…



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作者名:せな | 作成日時:2020年12月23日 19時

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