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第35話〜吸血鬼との日常〜 ページ39

「A〜!私が頼んだもの買ってきてくれたー?……って、誰?!この綺麗な女の人!」


「ハ、ハンジさん…。」


そこに現れたのは調査兵団分隊長であるハンジ・ゾエ。


「うるせぇぞクソメガネ。こいつはAの客人だ。」


私の代わりに兵長が説明してくれた。

ハンジさんは頷きながらフェリド様に近づき手を差し出した。


その手を彼も握り返す。


「私はハンジ・ゾエ。よろしく!いやあ、さすがAの友達、すんごい美人だなぁ。」


まさかだけど、ハンジさんフェリド様のこと女だと思ってるんじゃ…。


「あの、ハンジさんなにか勘違いしてません?」


そう言うと彼女は首を傾げて「なにが?」と言った。


「僕、男だよ?」


「……え、ええええ?!お、おとこ?!」


ハンジさんの反応を見てフェリド様はケラケラと笑っていた。

エルヴィン団長やペトラさん達も笑っている。


「君面白いなぁ。それに素敵な女性だ。」


そんな事を言ってハンジさんを褒めると彼女は頰を真っ赤にして照れていた。


それとは逆にペトラさん達は驚いている。


「す、すごい…!ハンジさんを一発で女性だと当たるなんて…!」

「なんて神技なんだ…!」


うわめっちゃ失礼。


「いいなぁ、Aはずっとこんな楽しい所にいたのかぁ。」


不意にフェリド様は私にそう言った。


「気に入っていただけて何よりです。」


「特にリヴァイ君がすごく面白い。」


そう言って兵長の方を指差し目を細めて笑っている。


「リヴァイ、君…だと?」


フェリド様をまた鋭い目つきで睨んでいる。
どうやら呼ばれ方が気に食わなかったらしい。


「あっははは!リヴァイ君だってー!じゃあ今度から私もリヴァイのことリヴァイ君って呼ぼう〜!」


そんな事を言いながら笑い転げているハンジさんに兵長は容赦なくゲンコツを食らわせていた。


「とりあえず、今日はもう遅いし休もう。」


その団長の一言で私たちは解散した。





吸血鬼は睡眠を必要としない。

だから、私とフェリド様は建物の上でくつろいでいた。


「まぁこの世界も悪くないけど戻りたいっちゃ戻りたいよね〜。」


「そうですね。」


すると突然、フェリド様は私を真っ直ぐ見て聞いてきた。


「まさかとは思うけど、家畜と過ごすうちに僕への忠誠心がなくなったなんて言わないよね?」


彼は私を試していた。

真紅の瞳が私を見据える。



小さく笑って言った。


「もちろん、私は第7位始祖様の眷属ですから。」

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ユーリ(プロフ) - シュビィさん» 2度もコメントありがとうございます!とっても嬉しいです!! (2018年3月24日 15時) (レス) id: c26a4cf818 (このIDを非表示/違反報告)
シュビィ - 今回も良かったです!この続きがすごくきになります!!! (2018年3月24日 15時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - 暇人さん» 好きと言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます! (2018年3月22日 16時) (レス) id: d3fcfe1e08 (このIDを非表示/違反報告)
暇人 - 続きが気になる! この作品とても好きです! (2018年3月22日 16時) (レス) id: 3e9479faaa (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - シュビィさん» 褒めていただきありがとうございます!更新頑張ります! (2018年3月19日 21時) (レス) id: c26a4cf818 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユーリ | 作成日時:2018年1月7日 2時

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