【銀魂】宇宙船の旅で【神威】

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神威side


何故か焦って出てきてしまった。
Aがナイフを持って出ていった、と阿伏兎から聞いて。

Aが自分で死のうとするなんて考えてしまったんだ。

そんなこと、俺には関係無いのに。
無いはずなのに。

全く違うはずなのに、眼差しがどこか…母さんに似てたんだ。

仲良くなるごとにAの優しい目が俺を苦しくさせた。
嫌いなわけじゃないのに、遠ざけてしまった。


「A…凹んじゃったかな」


俺が船を出たのは、失いたくなかったからだ。
もう、俺が大事だと思った人を。

Aは少し危なっかしいから、一人じゃ戦えないから…。

俺が守らないといけないんだ。


Aが歩いていたであろう足跡を見つけて、それに沿って歩いていく。

進んで行くと、途中で足跡が途切れた。
地盤が固いところだ。


「んー残念、どうしよっかなー」


とりあえず、真っ直ぐに進んでみよう。
遠くは行ってないはずだ。

ハズレを引いたらまた戻ってくるしかない。
少し速足で進んでいこう。

進んで行くと、近くに洞窟が見えたためそこにいないかと探してみる。

鋭い石がいくつかあるだけで、Aはいなかった。


「はずれかぁ…」


洞窟を出て歩き出した。
すると、カサっと何かが動いた音がした。


「A…？」


物音の方に近づいていくと、小高い丘が見えた。
その丘の上にはAが立っていた。


小さくAの動作が見えた。

急にしゃがんだと思うと少し下を向いた。
そして、キラリと光るものを取り出した。


あれは、ナイフ…？



俺は冷や汗をかいていた。
それと同時に俺は走り出していた。

そんな…まさか本当に…？

ナイフが上に持ち上がる、そして…



Aナイフを動かした動作が、俺の身を固めた。

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