Episode 25 ページ26
・side Tatsuya
なんでだろう。
なんかわかんないけど俺は気づくと泣いていた。
Aの育った環境。
今まで体験してきた事。
Aが言っていた“私は汚い“っていうのはこの事だったんだ。
「…汚いって思ったでしょ?この家から追い出そうと思ったでしょ?…辰哉が嫌なら私出てく。」
「嫌なわけない。」
そう、俺は汚いなんて一切思わなかった。
嫌なんて1mmも思わなかった。
この子を俺が幸せにしたい。
俺がこの子に教えてあげたい。
本当の幸せを。
「A。話してくれてありがとう。なんつーか、凄い染みた。全然汚いなんて思わない。Aの生き方も、俺に隠して“バイト“してた事も辛かったよな。なんで俺気づけなかったんだろう。ごめんな。」
上手い言葉が見つからない中、俺の精一杯の語彙力で思いを伝えた。
俺はAを強く抱きしめる。
俺の胸の中でAが鼻をすすっている音が聞こえた。
「今の話聞いて私の事嫌いにならないの…?」
「ならない。むしろ俺が幸せにしたいって思った。Aの事、もっと幸せにしたいって。」
「私…まだここにいていいの…?」
「当たり前じゃん。もう俺の生活の中にAがいないなんて考えられないから。進路もゆっくり一緒に決めていこう。」
Aは声をあげて泣いた。
「私、、辛かった。今まで本当に…。もう私っ、バイトしなくていい…?」
「すんな。命令。」
「もう、、汚くならないで…すむんだっ、。」
Aを幸せにしたい。
今の俺じゃ人1人を成人まで養える程の財力も知識もない。それでもAを幸せにしたい。
無責任だって分かってる。
それでも良い。いっぱい働いて、いっぱい学ぼう。
「…辰哉」
「ん?」
「私の事、…綺麗にして」
Aの言った言葉の意味はすぐに理解出来た。
俺の理性は俺に訴えかける。
きっとここで俺がAを綺麗にしたら抜け出せなくなる。Aとの生活に終止符を打つことが出来なくなる。
…あっ。
もう既に出来なくなってるか。
「俺で綺麗にできるなら。喜んで。」
俺の理性は眠った。
それからはただひたすらAを愛し尽くした。
Aの温もりに身体を重ねる。
この時にはもう2人とも気づいていた。
お互いがその感情を抱いている事を。
それを口に出してしまえば終わる。
Aもそれを理解しているはずだ。
俺はアイドル。
相手は一般人。ましてや女子高生。
俺は生きてきた中で1番危険な恋愛を
今している。
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Yuu.memesaku(プロフ) - なべふかさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです…!是非最後までご愛読頂けると嬉しいです。 (2020年4月4日 12時) (レス) id: b878421b1e (このIDを非表示/違反報告)
なべふか - コメント失礼します!!アイドルのふっかと同棲とかもう…!!幸せすぎます!!ありがとうございます!!更新頑張って下さい!! (2020年4月4日 12時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yuu.memesaku | 作成日時:2020年4月1日 0時