Episode 24 ページ25
・side You
今日もストレスが溜まる学校に行って、家事を済ませて晩御飯をつくって。
そんな生活がもう“いつも通り“になっていた。
あの日から約1ヶ月。
私は結局何も言い出せないまま
ここに住み続けていた。
言うと決めたけど、やっぱ自分の汚い所を
辰哉に見せるのは嫌だった。
玄関が勢いよく開く
「ただいま。」
「おかえり。勢い凄いね笑」
「A、帰って早々悪いんだけどさ。話あるからそこ座って。」
辰哉はさっさと手を洗って私の目の前の椅子を指さしてきた。
私は言われるがままその椅子に座る。
「俺ずっと気にかけられなくてごめんな。
Aは、……進路どうするか決めてる?」
辰哉のその一言に私の心は疼いた。
今しか言うタイミングはないと思った。
言うのは怖い。でも言わないといけない。
「…それについて、私言わなきゃいけないことがあるの。ずっと隠してきてた。私の事嫌いになるかもしれない。でも辰哉には言わなきゃいけない。
…聞いてくれる?」
「…おう。」
私は少し心を落ち着かせ、辰哉を信じて話し始めた。
それは親からの暴力が始まって丁度2年近くが経つ頃。
親からの暴力の原因は離婚。
父親の浮気で離婚した母の恨みが私に向いた。
暴力を受けるくらいだから勿論自分に費やすお金などない。
バイトをしよう。
そう決めるのに時間はいらなかった。
私はあらゆるバイトを探した。
でも時給がいい所、家から近いところ。
探しても探しても見つからなかった。
そんな時。
クラスの男子の一言だった。
“金やるから俺とヤってよ“
そいつがずっと私に好意を向けてる事も
気づいていた。
お金を払ってまでヤリたいのか。
勿論1番にそう思った。
でも、私は“金“という単語が引っかかったのだ。
気づけば私は彼に“いくら?“なんて聞いていた。
そんなことを聞いた時にはもう遅くて、私はその日身体を売る事を覚えた。
身体を売れば大きい額が手に入る。
私の理性が働き出した頃には彼だけじゃない。
両手で収まりきらない人数と重ねていた。
そんな生活のせいで私は正しいお金の稼ぎ方を知らない。
私は汚いやり方でしかお金を稼げない。
理性が働いている今だって“バイト“と称して身体を売り続けている。
辰哉という私にとって大きな存在が出来てもなお、私は私を売り続けた。
進路だってまともに考えてない。
だって私には正しいお金の稼ぎ方も、進学出来るほどのお金を出してくれる人もいないのだから。
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Yuu.memesaku(プロフ) - なべふかさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです…!是非最後までご愛読頂けると嬉しいです。 (2020年4月4日 12時) (レス) id: b878421b1e (このIDを非表示/違反報告)
なべふか - コメント失礼します!!アイドルのふっかと同棲とかもう…!!幸せすぎます!!ありがとうございます!!更新頑張って下さい!! (2020年4月4日 12時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Yuu.memesaku | 作成日時:2020年4月1日 0時