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36コール 真実 ページ38

*



芥川さんが刃を下ろしてから、ようやく私はホッと息をつくことができた





「…すまぬな」



『い、いえ、私が悪かったんです…。……何で私を知っていたんです?』



「数週間前、飲みに連れいてかれた時、酔っ払った中原さんが写真を見せてくれた故…」





何やってんだ、あの酔っ払い




人様の個人情報を勝手に公開するな、とは教えてもらわなかったのか





呆れると同時に彼らしくて、少しおかしかった



芥川さんもあんな上司をもってなかなかに苦労してそうである









芥川さんは、怪訝そうに聞いた




「それで、僕に何か用か?」




そうだった。彼に聞きたいことがあったのである



私は彼に声をかけた目的を言葉にした









『マフィアの……今の状況について教えてはくれませんか』







これだけで、私が何を知りたいのか芥川さんは予想がついたようである





芥川さんは困ったように顔を顰めた





「それは………云えぬ」





……やっぱり、駄目か


そりゃあそうである。組織の情報をただの一般人である私に教える訳がない



肩を落としかけた、その時






「……だが、“マフィア内の裏切り者”が関係している、とだけ云っておこう」



と、芥川さんは云った

思っても見なかった言葉に、驚く




『教えて、くれるんですか……?』


「貴様にだけ、特別だ。他言無用」





そう云って芥川さんは此方を見た




“裏切り者”

これは、あの人が間違い電話をかけてきたあの日に聞いたことのあるものだった




彼と出会うきっかけが、彼が離れてしまうきっかけになるなんて、なんとも皮肉である








「心配するな。中原さんは、大丈夫だ。でなきゃあの人の相棒が務まる訳がない」


だから、大丈夫だ




何処か自信ありげに芥川さんは云って、私に背を向けた




そのまま立ち去ってしまうのかと思いきや、ふと思い出したように、顔だけ此方へ向けた





「そうだ、貴様」



『は、はい?』



「中原さんに感謝するんだぞ」





___…なにせ、組織の極秘情報を知り、いつ暗殺されてもおかしくなかった貴様を、

監視と題して助けようとしたのは、中原さんなのだから






芥川さんは云った




*

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水瀬琥雪 - うぅ…好きです!!こう言う恋も素敵だなぁ… (2022年12月21日 22時) (レス) @page46 id: 27e17eb645 (このIDを非表示/違反報告)
もち - 六さん» そうなんですね。ありがとうございます。 (2022年3月1日 19時) (レス) id: 71a9499b2d (このIDを非表示/違反報告)
- もちさん» あ、混乱させてすみません。もう自分が通報したので消えましたが、この葵って人、謝った後「なんて言うとでも思った?wwおばさんww」って返しててあまりに失礼だと思ったので介入しただけです… (2022年2月26日 0時) (レス) id: e32b92c4c5 (このIDを非表示/違反報告)
もち - 六さん» どういう状況すか?よくわからないんですけど。 (2022年2月24日 0時) (レス) id: 5b4b0a933b (このIDを非表示/違反報告)
- 名無しさん» 名無し、お前は間違ってないぞ。評価1000評越えが羨ましいキッズが妬んでアンチコメしたらばっちり言い返されてキレてるだけだからwこういう奴は相手する価値ない。無視しようぜ。 (2022年2月8日 1時) (レス) id: 7b7a62c26c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう。 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年2月1日 19時

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