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26コール 事故か事件か ページ28

*






「やあ、奇遇だね」





いつもの胡散臭い太宰さんの台詞


しかし、今回ばかりは胡散臭くなどなかった






『わあ…奇遇ですね。こんなところで会うなんて』


ここはいつもの喫茶店ではなく、家への帰り道の最中だった






『太宰さん、どうして此処に?」


「ちょっと散歩にね。君は?」


『私はちょうど帰るところなんです…』



そうなのかい、と太宰さんは微笑んだ




そして考えるように顎を摘んでから一言





「…折角だ。私が君を送っていこうじゃないか」



『え…?だ、大丈夫ですよ…なんか悪いです…』



太宰さんは笑って「いいんだよ」と云った




「そろそろ暗くなるし。女性を一人で帰らせるわけにはいかないからね」




わあ、紳士……どこかの誰かさんと違って




断るのも何か違う気がして、私は太宰さんに送ってもらう事にした






*






異変が起こったのはそれから十数分後の話である







『そういえば…太宰さんってどんなお仕事しているんですか?』


「私かい?」



私は太宰さんと他愛ない世間話なんかをして歩いていた




と、




「んー…私はねえ……」




太宰さんが空を見上げた、その、瞬間







「…おっと、危ない」





そんな太宰さんの声が聞こえたかと思うと、私は彼に腕を強く引かれた




何が起こったか考える暇なんてないまま、私は太宰さんの胸に倒れこむ


それとほぼ同時に、なにかが割れて壊れる音がした





『え…?』



太宰さんの腕の隙間からおそるおそる前方を見ると、数メートル先に割れた鉢植えがあった





え゛?…なにこれ、事故?事件?







混乱する頭を動かして上を見上げたが、そこには清々しいまでの空が広がるばかり


鉢植えが落ちてきそうなベランダや窓なんてものは全くなかった








…え?まさかのポルターガイスト?







最早パニックに陥ろうとしている私とは対照的に、太宰さんは私を抱きしめたまま冷静に云った







「まったく……危ないじゃあないか。なにするんだい?」





ん?私?


そう思って視線を上げるが、太宰さんの視線は私には向かっていなかった







その視線の先にいたのは______









「…五月蝿え。何で手前がソイツといるんだよ」






*

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水瀬琥雪 - うぅ…好きです!!こう言う恋も素敵だなぁ… (2022年12月21日 22時) (レス) @page46 id: 27e17eb645 (このIDを非表示/違反報告)
もち - 六さん» そうなんですね。ありがとうございます。 (2022年3月1日 19時) (レス) id: 71a9499b2d (このIDを非表示/違反報告)
- もちさん» あ、混乱させてすみません。もう自分が通報したので消えましたが、この葵って人、謝った後「なんて言うとでも思った?wwおばさんww」って返しててあまりに失礼だと思ったので介入しただけです… (2022年2月26日 0時) (レス) id: e32b92c4c5 (このIDを非表示/違反報告)
もち - 六さん» どういう状況すか?よくわからないんですけど。 (2022年2月24日 0時) (レス) id: 5b4b0a933b (このIDを非表示/違反報告)
- 名無しさん» 名無し、お前は間違ってないぞ。評価1000評越えが羨ましいキッズが妬んでアンチコメしたらばっちり言い返されてキレてるだけだからwこういう奴は相手する価値ない。無視しようぜ。 (2022年2月8日 1時) (レス) id: 7b7a62c26c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう。 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年2月1日 19時

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