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「ねぇ、俺やっぱり戻りたいよ」


「ダメに決まってるでしょ。
てか元々こうなったのニカのせいだからね?」


「····え?俺なんかした?」


「マジで言ってんの」





個室の前で、
まだごね始めるニカ。
扉の奥にはあの藤北がいると思うと
冷や汗をかいてだらだらと流れ続ける。




「····とりあえず、コソコソ話そ」




バレて、何かやましいことをしていたと思われたら
たまったもんじゃないもん。
今頃二人は何か
いいことをしているに決まってるんだから。





「なんで戻っちゃだめなの?」


「それは、藤北がりあるみーしてるからだよ」




そうだよ、きっと二人は。
ドームの中でペンキを塗り合うみたいに、
きっと今も何かしらすごいことを
しているに決まってるんだ。





「ねぇ、千賀」


「なに?」


「俺すごいこと想像しちゃった」





ものすごいスケベな顔で
何かを想像すると、ぎゃはははって
急に笑い出すから咄嗟に手で口を押さえる。







「ガヤさんってさ、
外面は結構クールな感じじゃん」


「うん」


「でも、二人の時はきっと
めちゃくちゃ俺様になるんだよ。
そんで、ミツもめちゃくちゃMなの」


「わかる気がする」




こんな個室の前でこしょこしょ
妄想話なんかに花咲かせちゃってさ。
もういい年した大人が
傍から見たら何やってんだろうねほんとに。




「耳、くっつけちゃダメかな?」


「だめだろっ」





あまりにも好奇心旺盛な顔で
俺を見つめてくるから
思わずゴクリと息を飲み込んだ。

言葉とは裏腹に、
とても見たいと思ってしまっている。

だって、知りたくない?
俺たちの知らないところでは、
藤北はどんな関係なのかなって、





「やっぱ、聞こう」


「だよな!」




少しの罪悪感に包まれながらも、
それ以上に興味というものが勝ってしまう。



せーの、という一言で
俺たちは一緒に扉に耳をくっつけた。

*→←*



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作者名:くれあ | 作成日時:2018年8月2日 21時

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