その52 ページ2
A「……何で男装なんですか。」
眞子「中々様になってるでしょ?」
眞子さんの家に寄ったかと思えば、男装をして家から出てきた。
確かに眞子さんの男装はファンからも絶大な人気を誇っている。
口調も中性的だし、男ですって言われれば納得は出来る。
眞子「ほら、どうせ変装は必要なんだから。あんたも眼鏡くらいはしときな。」
A「……はーい。」
眞子さんは、最近行きたいカフェが出来たんだよね、なんて言いながら車を走らせる。
でも、それは多分私を気遣っての嘘だろう。
彼女は基本的に自らカフェに行こうとはしない。
私や菫さんが誘ったら一緒に行ってくれるが、彼女から行こうとは決して言わないのだ。
眞子「あ、ほらこれ。美味しそうでしょ。」
A「ちょ、眞子さん運転中はスマホ禁止です!」
いくら赤信号だからとはいえ、見つかったら捕まるんじゃないのか。
カフェに行くのは全然いいけど、安全運転でお願いしたい……。
***
眞子「……それで昨日は寮内にも関わらず大喧嘩と。」
A「そうです……。」
案の定眞子さんは何かを察していて、注文していたものが来た辺りで、私に話を振ってきた。
眞子「……A、あんたは何でそんなに劣等感を感じてるの?」
A「……昔から勝てないんです。もう、これは仕方がないんです。」
眞子「……そう。私は、あんたも負けず劣らずだと思うけどね。」
A「…………。」
眞子「ほら、今日は私の奢りなんだからちゃんと食べてよ、この量。」
殆どあんたが頼んだんだからね、と言いながら眞子さんは沢山のスイーツが並べられた机を呆れたように見て言う。
A「……ありがとうございます。」
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たお(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2019年9月20日 17時) (レス) id: 53376b9c98 (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2019年9月20日 11時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たお | 作成日時:2019年9月11日 22時