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Minetteを飛び出して、大急ぎで信号を渡る。夜はまだ少し冷たい風がちょうど良く熱くなった頬を冷ましていく。
勢いよく駅の改札を通り抜けて、ホームに着いたところで、ようやくわたしはひと息ついた。
改札に入る前に、風磨の所へ行こうかなぁとも思ったけれど大学へ入ってから、風磨の所に行き過ぎている私にお母さんから「あんまり迷惑かけたらダメよ」と今朝怒られたことを思い出して真っ直ぐ家へ帰ることにした。
あんな風にお店を飛び出してしまったこと、いのちゃんと健人くんにはラインで謝っておこう…とスマホをポケットから取り出したら、するり、とわたしの手からスマホが消えた。
「…？！」
「今日はおウチに帰るんだ？」
「ひええっ？！」
相変わらず、驚き方がブサイク過ぎる。だって、顔を上げたらさっきまで一緒だった健人くんが目の前にいるんだもん。
「足速すぎない？追いかけるの結構大変だったんだけど」
「なんで、えっ、ええっ？！」
はい、とスマホを返してくれた健人くんの額にはキラりと光る汗。そんな、走ってまで追いかけてくれたなんて、嬉しいけれど、何故に…！！！！
「もう遅いから、送って行くよ。最寄駅一緒でしょ？」
「そんな！大丈夫です！１人で帰れます！」
「なんでよ、俺に会いに来てくれたんじゃないの？」
「そうです！そうですよ！健人くんに会えるかなって思って行ったのに、会えなくて…」
「ははっ、ごめんね？そういう事は照れずに言えるのにさっきのは恥ずかしかったんだ」
「…！もうそれは恥ずかしいので掘り起こさないでください…」
「ごめんごめん、ほら、電車来たよ」
健人くんとわたしの家の最寄り駅は同じだけど、方向は全く反対だ。反対方向だし、送ってもらうのは申し訳ない、と駅に着いてからも結構な勢いで断ったけれど、優しい健人くんは全然引いてくれなくて、結局家まで送ってもらう事になってしまった。
「聞いたよ、バイトのこと。伊野尾くんに」
「あ！そうなんです！わたしなんかでいいのかなって感じなんですけど、でも…嬉しいです」
「うん、俺も嬉しい」
「…？！」
今、健人くんも嬉しいって言ってくれた！！よね？！
「うん、言ったよ、嬉しいって」
「ですよね！…って、えっ？！」
「っふふ、Aちゃん、思ったことが知らないうちに口に出ちゃうタイプだよね」
「嘘…わたし口に出てましたか…？」
「うん、今日だけじゃなくてよく出てるよ」
嘘でしょ？！
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みゆ(プロフ) - ぷぅ∞さん» ぷぅさん初めまして！嬉しいお言葉ほんとにありがとうございます！これからも切なく甘くを目指して完結頑張るので応援おねがい致します！ (2019年5月3日 19時) (
レス) id: c270fe5c87 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ∞(プロフ) - 初めまして。いつも更新を楽しみにしています。風磨くんの切ない恋にきゅんきゅんしています。更新頑張ってください！ (2019年4月30日 18時) (レス) id: 0b53292451 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゆ | 作成日時：2019年4月9日 22時
