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「わたし、やばい人じゃないですか、恥ずかしい…」

「そう?そういうまっすぐで素直な子、俺は好きだよ」

「っ、、、」

好きだよ、という健人くんの言葉が頭の中で何度もリピートされる。知らないうちにまたココロの声が漏れてしまわないように両手で口を押さえていたら、健人くんに思いっきり笑われてしまった。

楽しい帰り道もあっという間でいつもなら疲れて長く感じる帰り道も、健人くんと一緒だと一瞬にして家についてしまったような感覚だ。なんの変哲も無い風景が、健人くんと歩いているだけで、特別な景色に見えた。


「健人くん、疲れてるのにお家まで送ってもらってありがとうございます!」

「ううん、楽しかったし!これからはバイトも一緒だし、よろしくね」

「こちらこそです。じゃあ、おやすみなさい」

「うん、おやすみ」

「………」

「…お家入らないの?」

「えっ?!健人くんのこと見送らないと家の中になんて入れないですよ!」

「もう〜いいって、危ないからほら、入りな?」

笑いながら健人くんがぽんぽんとわたしの頭を撫でてくれる。今日は幸せなことがたくさん起こりすぎて、もうどうにかなってしまいそう。優しいところも、たくさん笑うところも、全部全部、好きだなぁ…

「だって…健人くんの後ろ姿見ないなんてもったいないもん」

「ねえ、あんまり可愛いこと言うと、連れて帰っちゃうよ」

大きいけれど、華奢で綺麗な健人くんの手がわたしの頬に触れる。どこか寂しくて、切ない表情の健人くんがわたしを見つめる。どう、しよう。なんて答えたらいいかわからずに、黙っていたら、健人くんが「そこは断わんないとダメでしょ!」といつもの笑顔に戻った。

「じゃあ今日は俺がお見送りされるから、俺のこと見えなくなったらすぐ家入るんだよ?わかった?」


ぶんぶん、と頷いて返事をしたら「良い子だね、おやすみ」ってまた頭をぽんぽんされて健人くんは帰って行った。

後ろ姿が見えなくなってからも、健人くんが一瞬見せたあの寂しそうな表情が頭から離れることは無かった。

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みゆ(プロフ) - ぷぅ∞さん» ぷぅさん初めまして!嬉しいお言葉ほんとにありがとうございます!これからも切なく甘くを目指して完結頑張るので応援おねがい致します! (2019年5月3日 19時) (レス) id: c270fe5c87 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ∞(プロフ) - 初めまして。いつも更新を楽しみにしています。風磨くんの切ない恋にきゅんきゅんしています。更新頑張ってください! (2019年4月30日 18時) (レス) id: 0b53292451 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みゆ | 作成日時:2019年4月9日 22時

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