僕 の 先 生【カノ】

番外編ー育成部副部長の苦悩 ページ13

「瀬戸先輩!このこ、また弱ってて・・」


「あぁ。その子っすか――

その子は足が弱いから 足を支える器具をつけないとっすね」





そういって、軽々と 大きさはそれなりの犬を持ち上げる。


すると






(ありがとう。)





感謝の言葉が頭に響いた。


これは今 目を赤く光らせているからだろう、こんな時に能力は、育成部にとっては非常に役に立つ。




助けた一つの小さい命の 感謝の言葉が聞けるから




「こちらこそ、ッス!」





両手に抱えている一匹の犬を降ろし 目線を合わせて返事をかわした




もちろん、周りの後輩からはいつも不思議な目で見られているけれど、そんなのは気にしない


そして、いつもどおりに彼は、今日の予定表に目を向けた。





――迷子の猫、かぁ




しかも これといって特徴のあるものを着けていないために、探すのがまた難しい


自身が能力を使って、動物に行方を聞くのもいいが






――しかし 本当は今でさえ下校時間を過ぎている


そんな暇は、はっきり言って・・ない。









「どうするっスかねぇ・・。」





部長はちょうど、別の動物を飼育しているし



いいや、もう時間なんて関係ない



探しに行ってしまおう!






「俺、行ってくるっすね!」



「――！？い、今からですか？」








そんな後輩の質問にも答えず、俺はもう薄暗い空の下、ひたすら走っていた






――





オチって難しい

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