FOREVER LOVE (ページ4)

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「そろそろいいかな？どうぞ！」

ハゲジジイが扉の外に声を掛けて

その転入生が教室に足を踏み入れた瞬間だった。

一瞬

ほんの一瞬

時が止まった

世界が止まった

今までうるさく鳴いていたセミの声が

クラスの騒がしい声が聞こえなくなった

気づいたときには何もかもが元通りになっていた。

セミの鳴き声もクラスの騒がしい声も普段通りに聞こえた。

自分でも分からなかった。

一瞬

時が止まって世界が止まったように感じたのが、

何も聞こえなくなったのかが。

不思議なことに、その転入生を目で追いかけていた自分がいた。

薄い茶色のサラッサラの髪の毛に

俯きがちに歩いている姿に

まるで女の子のような細い体に

全てに目を奪われていた。

なんなんだろうか。

この変な違和感は。

一目惚れ！？

と

思わなかったと言ったら

ウソになる。

ただ

しかし

ありえない

男が男に一目惚れしただなんて

と

自分に言い聞かせ頭を振った