なーんて、ね？

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＿



二年後。







「一人で飛行機乗れるよね？」

「うん、大丈夫」

「迷子になっちゃダメッスよ？」

「迷子は…気を付ける」





いよいよ、日本に帰る日が来た。





フランス語の電光掲示板も、スラスラ読めて迷わないで飛行機の搭乗口まで行けた。






「じゃあ、日本で。仕事の合間に遊びにきてね」


「う…行けたら行くッス」



やっぱり、売れっ子の人気は今でも冷めないようで。









.









窓から見える景色は、初めてパリに来た時とあんまり変わらなくて。

寝てる涼ちゃんを起こしてまでも、騒いでいたのを思い出した。









嗚呼、結構お気に入りのエッフェル塔もこれで､さよならだ。



結構、パリでは有名になれたからよかったけど。


もうちょっと、居たかったな…


でも仕方ないか。二年契約だし。









＿







出口で待ち構えていたのは。





「お帰り…」

「な、んで…」

「Aを迎えに来た」





あり得ないよ。
なんで愛実さんは居ないの？
普通二人で来るでしょ？


眼を凝らしても
あの嫌いな指輪はどこにも見当たらなくて。





「こんなに年食った俺でも、まだ好きで居てくれる？」






いつもと変わらない笑顔で。



あの時の約束は覚えたまま。






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「Oui , avec plaisir.」




フランス語じゃわかんないかな？



でも、君なら伝わる気がするの。









.









(はい、喜んで…！)

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