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六話 錬金術師メイドの夢 ページ9

私は、思い出していた。


松前さんにメイドの一から十まで教えてもらったことを。


数年前、私は松前さんの指導を受けながらメイド修行を頑張っていた。


松前さんは厳しいところも多かったけど、ある時少しだけ優しくなった。


それは戦闘訓練の時、私が赫子を出して倒れてしまった時だ。


松前「アイラ!大丈夫か?!」


私は二つ持ち赫子のせいで体力をすぐに無くして倒れてしまうことが多かった。


そして、赫子が暴走することもあった。


そんな中でも私は頑張らないとメイドになれないと思い頑張った。


訓練終了後、私が気絶していたと松前さんから聞いた。


赫子の負荷に耐えられなかったらしい。


そこから私が赫子を出した後はよく心配してくれた。


赫子を出した後、よく休ませてくれた。


だから私も習さまのメイドを一生懸命頑張れた。


………もし、私の赫子が一つだけだったら松前さんに迷惑をかけていなかったのだろうか…


………松前さんに二つの赫子を使っても平気なところを見せたい。


これ以上、松前さんに心配させたくない。


なのに…どうして身体が起き上がらないのだろうか…


何かに縛られているみたいに…動けない…


どうして…なんだろう…


「ご………さい」


その時、私は声すらも出なかった。


夢は。


叶うの?

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作者名:エメリア x他1人 | 作成日時:2018年7月11日 11時

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