天才転校生たちは知っている高校生編 part2 (ページ11)

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第2ステージ　カメラに見つかるな！　シールページ11

アーヤside

あ！

思わず呟きそうになった。

だってカメラの天辺にウサギのシールが貼ってあったから。

もしかして、あのシールの裏にパスワードが？

それならあのヒントにも納得がいく。

私が腕を伸ばそうとしたその時！

カメラが急に回り始めたんだ１

慌てて私は死角になる所に隠れる。

幸いカメラは私達の事には気付かなかったみたいでそのままどこかに行ってしまった。

ああ、怖かった！

「アーヤ、危険なことしないで。」

「心臓止まるかと思ったぜ。」

ごめん・・・。

「それよりも、ここ図書館っぽいね。」

カイが部屋を見て思わず呟く。

確かに、そう思ってしまうくらいに本がたくさん置いてあった。

和英辞書や和仏辞書、中には世界の暗号みたいな本まで。

読みたかったけれど今はそれどころじゃないから諦めた。

「よし、カメラの上にパスワードがある可能性がある。追いかけるぞ！」

え、危険じゃない？

パスワードは知らなきゃいけないけど・・・。

「アーヤ、置いてくぞ！」

ええ、それはダメ！

慌てて2人を追いかけようとしたけどその必要は無かった。

角を曲がるとすぐにあのカメラがあったから。

動く速度はかなりゆっくりなんだよね。

「じゃ、俺が行ってくる。」

「気を付けてよ。」

間違っても変なことしないでね。

「よっしゃ！」

そう言うと若武はカメラの方に走った。

その途端、カメラが向きを変え始めたんだ。

「若武！戻って！」

でもさすがは若武。

カメラの上に手をついてヒョイと飛び越えて見せたんだ。

パチパチ。

私が若武の身のこなしに見惚れていると急に腕を掴まれた。

そして引っ張られ、カイに抱かれる。

「ちょ、カイ！？」

「ここにいると俺らが見つかるよ。回っていこう。」

わかった、わかったから！

「じゃ、早く行こう！」

なんとかカイから離れるとカメラを回り込むようにして若武の方に向かった。

若武はすぐに見つかったけど、なぜか難しい顔をしていた。

「シール、剥がれなかった。」

ええ、嘘でしょ！？