天才転校生たちは知っている 高校生編 part2

第2ステージ　カメラに見つかるな！　うどらつぶ ページ13

アーヤside

私は慎重に細い道を歩いた。

不安なのと、時間がなかったのとで走りたかったけどそうしたらカメラの音が聞こえなくなってしまう。

「あれ、ほんとだ。アーヤ、何してるの？」

あ、ナツ！

その後ろには翼もいた。

「とりあえず、そこの部屋に入ろう。」

そうだね。

そうしたらカメラを気にせずに話せるし。

部屋に入り、覗かれても見れないように隅の方まで行く。

「それで、一体どうしたの？若武とカイは？」

あ、そうだった！

「あのね、カメラの天辺にパスワードがあると思うの。でもシールの粘着力が強くて・・・。」

「それでそのスプレーを持って来てくれたんだ？」

そう！さすが翼！

「うん。これはシール剥がし用スプレー。これを使えば多分剥がすことができるよ！」

「ホント！？」

ナツが飛び上がって喜ぶ。

「実は俺らもシールが剥がれなくて困ってたんだ。」

「そうそう！ありがとう、アーヤ！」

そっか、よかった！

ピー、ピー、ピー

あ、カメラが近づいてる！

「ちょうどいいや。試してみよう。アーヤ、スプレー貸して。」

私は翼にスプレーを手渡す。

それを持つと翼は出入り口のそばで身を潜めた。

やがてカメラが翼の横を通っていく。

シールはうさぎ。

それが通り過ぎた途端に翼は部屋を出て、シールにスプレーを何回か吹き掛けた。

「よし、剥がれた！」

やった！

翼はすぐに私達がいる所に戻ってきた。

「パスワードは『うどらつぶ』だって。」

うどらつぶ？

「とにかく、パスワードがわかったら集合って言われてるから行こう！」





『残り、10分です。』

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