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望舒旅館にて ページ6

旅人とパイモンは、
日が傾き始めた望舒旅館に到着した。

「着いたぞ!でもどこにいるんだ…?」

辺りを見回すがそれっぽい姿は見受けられない。

「ゴレットさんに聞いてみよう。
すみません、星ってどこにいますか?」

「星?いつもの魈様のところに居られますよ」

「ありがとなー!」

最上階、外に出ると腕を組んだ星の姿があった。

「よく来たな。我のことを知りたいのであろう?」

「…ほんとにさっきと同じ奴か?」

パイモンが疑問に思うのも当然だった。
何故なら纏う雰囲気も口調も、表情も態度も
何ひとつさっき会った星とは別人だったからだ。

「その判断は君たちに任せる。
我に用があるのではないのか?」

「あ、いやー…、名前は星でいいんだよな?」

「それで構わない」

「んじゃ星、オセル倒すときにあの場に居たか?」

「いた。魈に呼ばれたからな」

「魈と仲がいいのか?」

「…そう言えないこともないな」

「なんだ?その微妙なの」

「…」

このことに関してこれ以上言うことはないと言うように、星は少し息を吐き、腕を組み直した。

「あ、あー…星って仙人なのか?」

「いや、仙人ではない。
我は、彼らのように長い間生きてはいない」

「じゃあ星って何者なんだ?」

「我は夜叉の力を持つ純陽の体の人間だ」

「…んん?」

「星、客か?」

パイモンが情報量の多さに混乱しかけたとき、
上の方から魈の声がした。

「旅人とパイモンだ。おはよう、魈」

「ああ。星が人に会うなんて珍しいな」

魈は下に降りてきて、星の隣に立った。
星の口調や表情は先程よりだいぶ柔らかくなったが、それでもまだ重雲たちと話している時とはぜんぜん違った。腕も組んだままだ。

「それは、魈があの話し合いに僕を連れて行ったからだろう?」

「お前がいないと行く気にならなかったからな」

魈の口調と表情もいつもに比べて少しだけ柔らかいように見えた。それに、いつもより言葉数が多い。

「仙人でもないのにあの場に居たから、旅人が不思議がって探してたんじゃないか。僕は七星にバレないように隠れるのが精一杯だったから」

「だから凝光に聞いても分からなかったのか!」

パイモンは、一旦星のことを置いといて話に加わることにしたらしい。

「そういうことだ」

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てら(プロフ) - ページ1の1行目、タルタリ"ア"ではなくタルタリ"ヤ"です…細かいことですみません🙇‍♀️ (7月2日 21時) (レス) @page1 id: 372b4e8b3a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆっく | 作成日時:2023年3月24日 22時

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