スメールシティ ページ26
「ここがスメールシティだ!
このままスラサタンナ聖処に行こうぜ!」
「…」
案内役として張り切ってるのかパイモンは元気よく呼びかけたが、ちらっと見ただけで星の反応はほぼ無いに等しかった。
そんなことお構いなしのパイモンは同意を得ないままスラサタンナ聖処へと進んでいく。
「旅人じゃないか!元気だったか?」
旅人が振り向くとドニアザードと一緒にディシアの姿があった。
「ディシア、それにドニアザード!オイラたちは元気だぞ、お前らも元気そうだな!」
「ああ、お嬢様の病気が治ったからな。今なら体調を気にせずに出かけれるってわけだ」
「私の買い物に、ディシアが付き合ってくれて」
「元気なのはいいことだぞ!」
「そうだな。ところでコイツは?」
今まで空気だった星の姿を一瞥し、ディシアが聞く。
「星って言うんだ。スラサタンナ聖処に用事があって、
オイラたちが璃月から案内してるんだ」
「そうなのね、スメールを楽しんでくれてるかしら?」
話す様子のない星には声をかけるが、案の定返事が返ってくることはなく辺りの音だけが響いた。
そもそも星はさっきからの会話を聞いているのかいないのか。
「無愛想なやつなんだ。あんまり気にしないでくれ」
「そうですか…」
気落ちするドニアザードにディシアは元気を出すようにと声をかけた。
「そろそろ行くか。お嬢様、次はどちらへ?」
「あ、そうね…」
悩んでるの背中を押しながら
「じゃあ旅人、パイモン、またな!」
ディシアたちは去っていった。
「ちょっとくらい声を出せばいいじゃないか」
黙りっぱなしの星にパイモンが口を尖らせながら文句を言う。
が、やはり返事は返ってこない。
何処か遠くを見ながら別のことを考えているようだった。
「星?なんかあったの?」
旅人が星の顔を覗き込みながら話しかける。
「…」
「もうコイツのこと放って行こうぜ…。どうせ着いては来るんだろ…?」
「何か気になるものでもあった?」
「…いや…知ってるような雰囲気を感じただけだ…。
進んでくれて構わない。着いていく」
「じゃあ行くぞ!」
長い坂道を登りスラサタンナ聖処まで行く。
その間も星は一言も声を発すことは無く…それはいつもの通りなのだが。
考え込んだまま旅人の隣を歩いていた。
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てら(プロフ) - ページ1の1行目、タルタリ"ア"ではなくタルタリ"ヤ"です…細かいことですみません🙇♀️ (7月2日 21時) (レス) @page1 id: 372b4e8b3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっく | 作成日時:2023年3月24日 22時