ガンダルヴァー村 ページ24
星にスメールとの国境付近まで連れて行ってもらい、そこからパイモンを先頭にガンダルヴァー村に向かっていく。
星は旅人のとなりで、周りを見回しながら歩いていた。
「スメールと璃月って全然違うよね」
「そうだな」
パイモンはご機嫌で前を飛んでいるのか、こちらの話は聞こえていないようだ。
「もうすぐ着くぞ〜!」
ガンダルヴァー村が見えようとするときには日が沈みかけていた。
村の入口にはコレイの姿が見える。
「おーい!コレーイ!」
「ん?旅人にパイモンじゃないか!」
これから村の晩ごはんを作るのか、ピタの材料を腕に抱えていた。
「今から晩飯を作るんだ!お前らも食うか?」
「食べるぞ!」
パイモンはコレイのところへ飛んでいき、そのまま宿泊の許可も取ってくれるようだった。
ふと横を見ると星の姿は見えず、旅人よりも少し小柄な星は後ろに隠れるように立っていた。
「どうしたの?」
「…いや」
「こういう場所は苦手?」
「…」
星の顔が少し俯く。
「大丈夫だよ。夜になればとても静かだから」
「…そうか」
風に乗ってコレイとパイモンの会話が聞こえる。
「今日はオイラたち3人で来たんだ!」
「え?もう1人はどこにいるんだ?」
「旅人の横に…あれ?」
「星、向こう行こう?」
「…ああ」
困惑したパイモンとコレイのために星を村まで連れて行くことにした。
「こんばんはコレイ」
「やあ旅人!こいつが…?」
とコレイが星に顔を向ける。
「おう!璃月から来たんだぞ!」
「そうか。よく来たな!」
星が何も言わないのを見てコレイは少し戸惑ったようだった。
「え、ええっと…お前も食うか?」
「我には必要ない」
「そ、そうか…」
「ごめんなコレイ。こいつの分はオイラが食べるぞ!」
「それは食べ過ぎじゃないか…?」
コレイは星に向き合っていた体をパイモンにただし、再びパイモンと会話を続ける。
「パイモンもピタ作るの、手伝ってくれるか?」
「もちろんだぞ!旅人は星と一緒にいろよな!」
「うん」
返事をするとパイモンとコレイは軽い足で村の料理場までそのまま行ってしまった。
「…騒がしい奴らだな」
「でも最近まで病気でベットから起き上がれなかったんだよ。完治して良かった」
「…」
それを聞くと、星は何も言わなくなってしまった。
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てら(プロフ) - ページ1の1行目、タルタリ"ア"ではなくタルタリ"ヤ"です…細かいことですみません🙇♀️ (7月2日 21時) (レス) @page1 id: 372b4e8b3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっく | 作成日時:2023年3月24日 22時