【原神】仙人でも夜叉でもない。凡人でもない。 (ページ3)

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万民堂でページ3

「みんな！よく来たね！好きな席座って！」

香菱の元気な声に迎えられ、旅人たちはひとつの席に座った。

「僕は揚げ魚の甘酢あんかけで。重雲は？」

「璃月三糸にするよ」

「オイラたちも揚げ魚の甘酢あんかけと」

「四方平和を」

「はーい、少々お待ちを〜」

注文を聞き終えた香菱は器用に席を避けながら厨房へと駆けていった。

「それで、聞きたいことって？」

「そうそう！オイラたち人探しをしてるんだ。
黒い、重雲と同じような服を着た槍使い。
何か心当たりはないか？」

重雲と行秋は少し目を見開いた。

「名前はわかんないんだね。神の目は？」

「うーん…持っていてもおかしくはないけど、
オイラたちにはわからないな」

「まああいつに違いないな」

「ああ、そうだね」

2人で顔を合わせ、確かめ合うように頷く。

「それは多分、僕たちの知り合いだ」

「黒い方士の服を着てる奴なんて他に知らないし」

「2人とも、知ってるのか！？
誰だ？どんなやつだ？会えたりしないか？」

重雲は腕を組むと

「うーん…。今日は偶数日だから無理だね。
明日の夕方…そうだな、5:00くらいなら会えるんじゃないかな。僕がここに呼んでおくよ」

「本当か？助かるぞ！」

「うん、まかせてくれ」

話がまとまったと同時に、軽快な足音がした。

「話は終わったかな？料理も丁度出来たよ！」

「わあ〜！美味そうだぞ！いただﾑｸﾞﾑｸﾞ」

パイモンが目を輝かせ、いただきますを言うと同時に届いたばかりの料理を口に含み、目を輝かせた。

「パイモン…」

呆れた旅人が声を漏らしたのは言うまでもない。