私が君を愛すから ２【東リベ】【黒川イザナ】

何気ない“今日”・ ページ27

最近は、イザナくんのお蔭で平和に過ごせている気がする。




だけど、木下くんの事が気掛かりで仕方がない…




それにしても、あの時の恐怖




今でも夢に出てくる位、私に強いトラウマを植え付けたんだ。









そんなことを考えていた時、見覚えのある影を見つけた。




『イザナくん、おはよう』




「おーA」




彼はいつも通りに眠たそうだった。




『この前の遊園地は楽しかったね！また行きたいな』




「だな。夏休みとかに予定合わせとくか」




イザナくんのお友達＿＿＿灰谷兄弟とお喋りするのも楽しかったけど、肝心のイザナくんとはあんまり話せなかった気がする。




だから、夏休みにもう一度行きたい。






＿＿＿＿＿

授業中。イザナくんは先生に指名された




「おー、正解。黒川、お前昔サボってたのによく授業についていけるな」




本人は隠しているつもりだろうけど、先生の一言に少しムッとしているご様子。




それが少し可笑しくて、ぷっと吹き出しそうになった




『イザナくんお疲れー！』




彼が私の席の前を通る時、そっと声を掛ける。




「まぁな」




照れ顔をしながら、イザナくんは席に着く。








髪型も、背丈も、声も、雰囲気も大人になって…それに最初は戸惑っていたけど。




気持ちが顔に出やすいところは本当に変わっていない。




私はそんな彼が＿＿＿＿＿大好きだ。




たとえ、何が起きようとも。




昔のように乗り越えられるような気がするんだ。




『夏休み…予定確認しとかなきゃ』




イザナくんが居ない“今日”など、到底想像できない。




そう、私は、彼に溺れている…

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