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ドライヤーで髪を乾かし終えたイザナくんが部屋に戻ってきた。
「お前風呂って大丈夫?」
『大丈夫。シセツ行く前に入ってきたの』
「泊まる気満々じゃん」
そう言って笑う彼の耳元に、少し違和感を覚えた。
『…あ!ピアス、外したんだね』
やっと違和感の正体に気づいた。
家に泊まりにきたときはずっとつけていたけど…無くしたりしたら嫌だったからかな。
「うん。風呂入ったから」
何気なく、机の上に放置されているピアスを見る。
花札の“芒に月”をモチーフにしたものだと思うんだけど、彼に似合っていてお洒落なんだ。
『…かっこいい。私も同じの付けたいな』
勿論そんな事が叶うわけがない。第一親にばれたら怒られるだけだし、キャラじゃない。
だけどイザナくんと一緒のアイテムを身に着けたい…という願望はあった。
すると、彼は棚から安全ピンを取り出してきたのだ。
「不良は皆これで開けてる。一瞬我慢すれば痛みも引いてくると思うけど」
『イザナくんもそれで開けたの?』
私の一言に彼は頷く。
“不良”という世界は正直あまり知らないけど、皆やってることは同じみたいだ。
「___だけど、お前不良じゃねぇだろ。それに、耳傷つけるの嫌だし。
ピアスなんか開けたら変態だけじゃなくてヤンキーからも狙われるぞ」
う、図星…
とりあえず、ピアス穴を開けるのはやめようかな…。
_____
日付が変わった。
あれからはピアスの話も登場することなく、何事もなく眠れたんだけど…
喉の渇きで起きて、それからずっと私の目は冴えてしまったんだ。
隣では彼がスヤスヤと寝息を立てている。
「ん…A」
私の名前を、寝言で喋った。
そして、その時私は何を思ったのか、眠るイザナくんを引き寄せた。
そういえば、こういうことをするのはいつも向こうからだったな…なんて考えていると。
いつの間にか起きた彼と、バッチリ目が合ってしまったのだ。
「初めに俺を誘ったのはお前だから」
そう言われた瞬間気がつく。イザナくんのスイッチを入れてしまったのだ、と
今度は私が引き寄せられ、キスを落とされた。
そして、彼の舌が私の口の中を乱していき、段々とふわふわした感覚に包まれる。
そこにはもう、純情な頃のかけらもない…
_____
暑すぎて麦茶が手放せません。皆さんも脱水症状にはお気をつけて下さい!
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ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マンさん» ありがとうございます!楽しみにして下さるなんて嬉しいです(*‘ω‘ *)他のお話も時間があるときに更新していこうと思ってますので、是非よろしくお願いします!続編も近々上げる予定ですので、これからも頑張って続けます…! (2022年9月3日 22時) (レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン - すいません。見るの遅くなりました!凄く良かったです!ずっと続きを楽しみにしていたので見れてうれしいです!本当に大好きです!ほかのお話も見させていただきます!これからも頑張ってください! (2022年9月3日 14時) (レス) @page48 id: b028cbeeeb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!好きーーーーーーのお言葉嬉しいです(*ノωノ)あともう少しで続編作りますのでお楽しみに!頑張ります…! (2022年8月27日 11時) (レス) @page46 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン3 - ちょっと、急ぎの用事があって時間がないので、感想を短くまとめます。 すきーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! これからも頑張ってください! (2022年8月26日 23時) (レス) @page46 id: c03225e7d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!確かに依存してますね…。実はもうオチは決めているのですが、パート3を作らなければ完結できそうにありません(^-^;更新頑張ります! (2022年8月21日 14時) (レス) @page44 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆあめ | 作成日時:2022年4月27日 21時