鈍感 ページ15
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今日あったことを
ぜんぶ、
和也に話した
たまに
うん、うんって
相槌を打ってくれる和也
「どうしたらいいかな…？」
話し終えて
和也の目をじっと見つめた
和也はちょっと考えてる顔をして
目線を逸らした
「行ってみたら？」
好きかわかんないんだったら
行って確かめればいい
そう言って
残りある2ピースのうちの
チキンを１つ、手に取った
「うん…そうだね…」
急な展開すぎて
どうしたらいいかわかんなかったから
人に聞いてもらって
少しだけ
気持ちが軽くなった
まぁ確かに
デートには誘われたけど
まだ、
好き、なんて言われてないし
普通に遊びに行きたい
ってだけかもしれないもんね
行くだけ行ってみようかな
そう思えた
「ありがとう、和也」
和也にお礼を言った
そしたら
べつに気にすんなって
ちょっとだけ笑った
その笑顔が
いつもとは違った気がして
なんか、
ぎこちない気がした
「ん？」
そんな私を不思議そうに見る和也に
「なんでもない」
そう返した
あ、そうだ
翔太先輩に返事しないと。
思い出して
ラインで翔太先輩に
お疲れ様です
水曜日、楽しみにしてます
とだけ送った
そしたら、すぐに
嬉しいです。笑
また詳いこと、ラインする
って返事が来た
どんな服着て行こうかなぁ
ってちょっとだけ
ワクワクした
そんな私を
悲しそうに見る和也に
その時の私は気付けなかった
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作者名：べに | 作成日時：2016年12月22日 20時
