【北信介】北くんと、

＊ 朝。 ページ3

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「…A、朝やで。はよ起き」


『うーん…』









顔まで布団を被っているとそれが無理やり剥がされる。









「朝食冷めてまう」


『……作ってくれたの？』


「おん。やからはよおいで」









相変わらずのスパダリ感。


北くんといると自分もそれに釣られてしっかりと出来るようになると思っていたが 逆に駄目人間になってしまいそうだ。









眠い目を擦りながら顔を洗って歯を磨く。




リビングに行くと味噌汁のいい香りが鼻腔をくすぐった。









「おはよう。そこ座り」


『おはよ』


「…あ、」









北くんの温かい手が頬に触れる。


心なしか顔の距離感が近いような。




…まさか。




「おはようのキス」とか？









「…隈できとる。昨日よう眠れんかったんか」


『…………あーうん、ちょっとね』









知 っ て た 。


そんな甘い展開ないですよね。









「なんや眠れんほどの悩みでもあるんか？」









例えば北くんといちゃいちゃしたい、とか。









『んーん、大丈夫だよ』


「…ほうか」









言えませんけども。









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