【北信介】北くんと、

＊ 大学。 ページ4

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「あ、立木さん こんにちは」


『角名くんこんにちは〜』









同じ学部の後輩 角名倫太郎くん。




学食で友達を待っていると たまたま出くわした。









「北さんお元気ですか？」


『なんか北くんおじいちゃんみたいになってるよ、それ』


「精神年齢的には間違ってないと思いますけど」


『ふふっ、ちょっとわかるかも』









5分くらい話したけどずっと北くんの話してた。









「…なあ、今日角名と何話しとったん」


『角名くん？』









二人でテレビをみているときにふと。


北くんの表情は変わらないけど 声色はやけに冷めている。




北くんとは学部は違うが同じ大学。


訊けば学食でわたしたちが話すのを見かけたらしく。









『北くんがかっこいいって話』









言えば角名くんは「あーそうですか」と心底興味無さそうに返してきた。




まあ 北くんはまた表情も変えずに「ほうか」って言うんだろうな、なんて。




…思っていたけれど。









「…あほ、何言うとんねん」


『……えっ』









北くんはなぜかわたしから顔を背けている。









『北くん』


「うるさい」


『もしかして照れ…』


「黙っとれ」









これはちょっと予想外。









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