＊ 北 信介 ページ2
.
『しんすけ』
「…どした」
ソファとテーブルの間に座って 本を読んでいる信介。
読書の時間はあまり邪魔しないようにしていたのだけど、肌寒さと人肌恋しさに横から抱きつこうと膝立ちして近づく。
すると あ、と声を上げてこちらを向く信介。綺麗な目が私を捉え なんだかどきどきしていると、信介の口から思わぬ言葉が出てきた。
「着替えてき。バチバチってなるやろ」
『…え、』
バチバチってなる、とは要は静電気だ。
私が着ているのはハイネックのフリース。対して信介は目が細かいセーター。まあ相性は最悪で。
わざわざそんなことで断られたのも癪だけど 抱きつこうとしてたのがばれていたのもなんかむかつく。
『…やだ』
「静電気痛いやん、苦手やねんあれ」
『そうだけど』
そんなに嫌なら信介が着替えてくればいいじゃん。
と眉を寄せて反抗しようとすると 思い付いたように足元に掛けていた毛布を肩に掛けてくれる信介。
「寒かったんやろ、これならバチバチってならへんから」
あっという間に全身毛布で包まれる。じんわりと上がる体温と信介の気遣いに頬が緩まるのを感じた。
私に毛布を掛けた信介は読んでいた本に栞を挟んでぱたんと閉じる。それから私に向き直って控えめに腕を広げた。
「…ん、おいで」
『…すき』
信介に包まれてまた体温がぐんと上がる。信介は昔から体温が高い。
後ろ頭をゆっくりと撫でられて 幸せな気持ちでいっぱい。
信介の肩に顔を埋めてぐりぐりと押し付けると 頭上から優しい笑い声が降ってくる。
「なんや甘えたさんやな、今日のAは」
『…そういう気分なの』
私が顔を埋めたままそう答えると なあ、と頭を撫でる手を止める信介。
なに？と顔を上げれば ふにゃりと柔らかく温かいものが唇に押し当てられた。
もちろんそれは信介の唇で。
『どうしたの、急に』
じわじわと赤く染まっていく頬を私から隠すように 信介は私の頭を抑えてまた顔を肩に押し付けると、
「…そういう気分やねん」
と弱々しく答えた。
＿＿＿窓の外はちらちら雪が散り始めていた。
.
( 自分 めっちゃかわいいって、自覚ないんやろな )
( まあそこがすきなんやけど )
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しもこ - ごめんなさい書くところ間違えました (2020年5月22日 1時) (
レス) id: 242f11c553 (このIDを非表示/違反報告)
しもこ - 可能なら角名くんお願いします！好きです (2020年5月22日 1時) (レス) id: 242f11c553 (このIDを非表示/違反報告)
ところねん - あああ北さんやばいようううう (2020年5月16日 2時) (レス) id: 60873799bf (このIDを非表示/違反報告)
。 - もし可能でしたら、照島くんお待ちしてます... (2020年2月16日 13時) (レス) id: 677789c7e1 (このIDを非表示/違反報告)
ジンベエザメ - いやー青春だねぇ…甘酸っぱ リクエストで古森くんできますかね？井闥山の (2020年2月16日 13時) (レス) id: b58d786d51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月埜 | 作成日時：2019年10月18日 21時
