EP 93 ページ44
ーーー
チ「じゃあDie bacteriaに感染したミラが治る方法はないのかッ…？」
その後の言葉がわかっていながらも、疑心暗鬼の様子で聞くチョッパー。
クレアは信じたくない気持ちが痛いほどわかっていた。
ク「残念ながら…今の私達にはどうすることも…」
これはどうしようもないことだった。
しかしクレアにはある思い当たる節があった。
ク「聖なる雨が降りさえすれば、もしかすると粉の力でそのウイルスを死滅させることができるかもしれません」
ブ「聖なる雨？」
チ「妖精の粉？」
クレアはある一冊の本を持ってきた。
開いたページにはまるでお伽話のような絵が描かれていた。
その絵は島に星達がキラキラと降り注いでいるようだった。
その光る雨で楽しそうに飛ぶ妖精達…
ク「“妖精の粉”はこの島に降ってきて“聖なる雨”とも呼ばれています。
妖精の粉を飲むと寿命が10年伸びると言われ、強烈な力を持ちます。それを海賊達が物欲しさにやってきたりもしてました」
クレアの話を真剣に聞くチョッパーとブルック。
ク「もしかするとその強大な力でウイルスを死滅させることができるかもしれません。ですが…」
口籠るクレア。
チョッパーとブルックもその後の言葉を不安げに待つ。
ク「その粉は女王がなくなって以来降っていません。王族の血を引くものでしか降らせることができないのです…」
チ「で、でもッ…この島に王族の血を引くものはいないのかッ？」
ク「私の知る限りではこの島にはいません…
あの中心の大きな木があるのが見えますか？あそこに行けばきっと何かわかるはずです」
ブ「あれは…」
ク「女王…“ティタニア”の城跡です」
〜〜〜〜〜〜〜〜
その頃、夏エリアでは…
ル「なぁ〜飯食ぉ〜…あちぃしよぉ、力がでねぇーよォ…」
ゾ「だーーッ！っせぇな！！なら他んとこいきゃあよかっただろうがッ！」
ロ「ルフィ、もう少しよ。あの向日葵畑でご飯にしましょう」
遥か先の黄色いものを指差すロビン。
その先にあるものが向日葵かもわからないほど遠いが…“飯”その言葉１つで一喜一憂するルフィ。
ミンミンミンと鳴く蝉の声。
ギラギラと照りつける太陽。
地熱がルフィ達の体力を奪っていった。
(夏エリア 続く…)
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作者名：koi | 作成日時：2019年2月17日 0時
