EP 92 ページ43
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気を取り正すクレア。
ク「…コホン。それで貴方達の仲間がDie bacteriaに感染していると聞いたのですが、それは本当ですか？」
チョッパーに問う。
チ「あ、あぁ！そうだ！そのことについて何か知ってたら教えて欲しいんだッ！！」
ク「…いいでしょう。私の知っている全てのことをお話します」
そう言い、ある場所へと連れていかれた。
それは歩いて数十分の場所にあった。
ブ「ここは一体…」
ク「ここが実際Die bacteriaができた研究所です」
「「…ッ？！」」
外観は氷のお城だが、中は化学実験室のような部屋ばかり。
あの科学者が無くなって以来、廃墟と化したらしい。
ク「先程、科学者“ニック”がこの地の王であったことはお分かりいただけたかと思います」
この研究所に来るまでにDie bacteriaの生みの親である科学者がニックという名であり、国王であったことを知った2人。
チ「あぁ…でもこの国には女王もいたはずだぞッ？女王も人間だったのか？」
クレアはポツリポツリと話し始めた。
ク「…女王は妖精でした。
そう、それは妖と人間の禁断の恋でした。
ある日人間の男“ニック”と出会った女王は恋に落ち、彼は国王へなられたのです」
ブ「禁断の恋…まさにお伽話のようですねッ」
ク「しかし、暫くして女王はある病にかかりました…。ニックの持ってきた人間の食べ物を口にしてしまったのです」
チ「そ、それって妖精にとっては毒同然ってヴォニーが言ってたぞッ？」
ク「ええ、その通り…そして女王は亡くなられた。
その後、王は人間の食べ物と妖精の食べ物に壁がなくなるよう食物の改良を試みました。
彼女の中に潜んでいた毒ウイルスの研究を始めたのです。
ですが、その研究も運悪く…できてしまったのがDie bacteriaでした」
チ「そうだったのか…」
ヒュ〜という冬の隙間風が建物内に響き渡る。
ク「そして私達雪の妖精はニックがDie bacteriaに感染し亡くなった後、この研究所を調べました。
そしてこのウイルスは人間や動物にしか通用しないことが判明したのです。
それに現在…そのウイルスの除去法はないと証明されています…」
その言葉はチョッパーとブルックの心に重くのしかかった。
“ウイルスの除去法はない”
…仲間の命の危機が刻々と迫っていた。
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作者名：koi | 作成日時：2019年2月17日 0時
