寄せ集めの僕ら。 (ページ14)

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11話ページ14

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元はと言えばさ、翔くんが悪いのよ。
だってさ、初めて会った時から目、きらきらしてんだもん。事故で両親なくしてた俺は、もう色々とどうでも良くなってたし、生きる意味なんて見いだせないと思ってた。

でも、翔くんは違った。俺だって塞ぎ込んでたよ、なんてあいつは言うけどさ、ずっと目はきらきらしてた。何にも諦めてない、まだ希望はあるって。

そんな翔くんの目があまりにも綺麗だったから、気付いたら話しかけてたんだよね。そこからはまあ、ご存じの通り。こうして今、家族になったわけ。

｢智くん、早く学校行くよ？｣

そんな可愛い声で呼ばれたら、そりゃときめくだろ。

｢…ねえ？何でいつも送り迎えさせんの？｣

そんなの、翔くんを放ったらかしにしたら危ないからに決まってんだろ。

翔くんは何にも気付いてねえの。自分がかなりの注目を集めてることとか、自分の持ってる魅力とか。だから、俺が居ない所ではめちゃくちゃ無防備になんの。

大事な弟は守ってやんなきゃ。これっておかしい感情か？

｢智さー、恋してんだろ！｣

｢はあ？何言ってんだ、お前。｣

｢だってよ、決まった時間にいつも窓の外見てんじゃん！体育やってる奴見てんだろ？｣

決まった時間。窓の外。体育をやってる奴。
翔くんだ。俺、無意識のうちに翔くんのこと見てんのか…。

でも、認めちゃいけない。わかってる、わかってはいるけど…。

｢あー、うん。好きな奴いんだよね、俺。｣