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episode16 ページ18

やってきたのは本屋さん。


「絵本を買いたいんだ、不思議の国のアリスの」


どうやらなずなくんたちRa*bitsはアリスをテーマにした大きなライブへの出演申請を送っているらしい。
まだ出れるか決まっていないけれど、今のうちに原作の世界観を再確認しておきたいとのこと。

仕事熱心で感嘆する。
でもなぜ私と? と思ったけれどうれしいお誘いなので特に聞いたりしない。


「お、あったあった」
「なんか絵本というより単行本……?」


なずなくんが手に取ったのはハードカバーでけっこう厚さのある本。
どこが絵本だ。

「確かに……、まあ絵本かどうかは正直気にしてないからいいや」

そのままレジに持って行って、お会計。
体感数分のうちに買い物は終わってしまった。


「んー、Aまだ時間ある?」

本を鞄にしまったなずなくんが言った。
ある! と思わず勢いよく返事するとにかっと笑う。


「よーし、おれのおすすめのアイスクリーム屋に案内するぞ〜」





連れて行ってくれたのは、好きなアイスを3種類選んで、3段重ねのオリジナルフレーバーが作れるお店。


きらきらしたトッピングは触感もよくて、
見ておいしい、食べておいしいとSNSで話題沸騰中らしい。

確かに知り合いがよく投稿していた。
「映えてうまい」とかなんとか。


「えかわいい!! 写真とかで見るより何倍もきれいだしおいしそう!!」

注文して受け取ったアイスは、私の中でのアイスクリームの概念を壊したくらいにかわいらしい見た目をしていた。

選んだフレーバーはストロベリーとバニラとブルーベリー。
そこに星型やハート型だったり、つぶつぶしていたりするきらきらのトッピング。


夢の世界のような、幻みたいな夜空のような、言葉にできないくらいにきれいで、かわいい。



「早く食べないと溶けるぞ〜、いただきまーす……ん、やっぱおいしい」

アイスクリーム相手にうっとりしている私をしり目に、なずなくんが自分の分を食べ始める。
幸せそうな笑顔を見ていたら、私も早く食べようと思った。


「いただきま」
「……あれ、なずなくんじゃん」



いよいよ一口いただきます! のタイミングで、誰かが私の向かいに座るなずなくんに声をかけた。
そのまま食べるのを再開しようとしたのだけれど、


「って、隣にいるのは誰かな〜? かわいい子だけど見たことないなぁ。もしかしてかの」
「薫ちん!! これはそういうんじゃないから! 大学の友達!」



……どうしてまた、アイドルが登場してんだ。

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咲愛(プロフ) - ツキさん» コメントありがとうございます!始まった頃から読んでいただけているとは、大変うれしいです!続きは本日中に公開出来たらと思ってますので、ぜひぜひ今後ともよろしくお願いします! (2023年2月22日 16時) (レス) id: 8b89f62398 (このIDを非表示/違反報告)
ツキ(プロフ) - この作品が始まった頃から楽しく読ませて頂いてます!毎日更新が楽しみで素敵な作品に出会えたなと思いました!続き楽しみに待ってます! (2023年2月21日 22時) (レス) @page50 id: 56454ebf31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲愛 | 作成日時:2023年1月27日 12時

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